【連載小説】堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
あらすじ・目次
第三部 六章
リベルタドーレス ~解放者たち~
1487.帰り道
「良かったー、一時はどうなる事かと思いましたよぉ」
まあ産まれた時からあの姿なんだし、適度に人と獣がミックスされた感じが落ち着くんだろうな。
『しかし中々凄いスキルなのだ、何の為に使えば良いかは判らないがな』
『確かに一回目は魔獣、二回目も純粋なニンゲンにしか見えなかったものね、どう利用するかは皆目見当が付かないけれど』
ギレスラとペトラが上手にシークレットでディスっている間に、ミロンも『変身』を試しだしている、戻り方が判明するまで待つとは慎重派ではないか、良いじゃん。
因みにミロンの一回目はブロルの時と同じ位のサイズの虎で、二回目もやはり同年輩の男性、少し陽気そうに見える同じく筋肉質な姿であった。
ミロブロが一通り試し終わるのを待ってレイブは帰還に向けての言葉を発する。
「良し、んじゃあ皆の場所まで戻るとするか!」
ギレスラが疑問を呈する。
『まだ二つ皮袋が空いているぞ?』
レイブは即答。
「今更あんな泉の水を汲むのか? 何が入っているか判らんぞ?」
『確かに、な』
『毒ならマシな方よね』
ナイスな判断だろう。
「外に出たらまずギレスラがデカいヤツをぶっ放してくれ、んでペトラは真っ直ぐに来た方向へ突進だ! 止まるなよ? 直ぐ後ろをミロンとブロル、俺は併走してモンスター共に対応すっから! 進めなくなったらギレスラと一緒に留まって守りに徹するからさ、ペトラはガトやパダンパ、ダダ坊達を連れて戻って来てくれよ」
『判ったわ』
『最初の一撃でビビらせば何とかなるであろう』
ゴクリ×2
息を飲む二人の獣人にレイブは安心させる様に語り掛ける。
「心配すんな、いざとなったらギレスラに乗せてお前等二人だけでも逃がしてやるからさ、二人位乗せて飛べるだろう? ギレスラ」
『高度を上げなければ少しの間なら大丈夫だ、任せろ』
「な?」
コクリ×2
緊張した顔で頷きを返す二人。
この会話の最中にもレイブとギレスラは、ペトラの背に最初に汲んだ水を確り積み込み続け、程無く全てを完了させていた、流石は物流担当、中々の手際だ。
「良し、じゃあ行くぞ! 覚悟は良いな? せーのっ!」
レイブの合図で泉の周囲に植生した古めいた森から走り出した面々。
先頭を低空飛行していたギレスラが大きな吸気音を響かせた後、素っ頓狂な声を上げる。
『ンガっ? こ、これは?』
「どうしたギレスラぁっ! って? あれ? トレントやアルラウネは? はてな?」
『ブゥゥ? な、何もいないじゃ無いの』
言葉の通り、死を覚悟して飛び出した林の中、いいや元、林に見えていたトレントの群れはその場から姿を消していた。
あとには荒涼とした荒地がかなり先に見える湿地まで続いているだけの様である。
「何だ? 移動したのかな?」
『何にしても運が良かったのだ!』
『兎に角、今の内に移動しちゃいましょうよ! 戻って来ない内に!』
「そうだな、急ぐとするか」
運ね、そうかもね。
若しかしたらやさしくて親切、凄まじいスキルも使えるいと尊い存在が救いの御手を差し伸べてくれたのかも知れないよねー、うふふふふー。
まあ、こうしてレイブ達水汲み担当の一行は、無事仲間達が小休止を取っている場所まで戻りついたのである、良かった良かった。
『へぇー、まさか本当に見ていたとはな、カマもかけてみるもんだ、それにしても何だ、想念の揺らぎって? ははは、我ながら少し強引だったかな? しかし非常に興味深かったぞカーリーよ、クヘヘ、クヘヘヘヘ』
……ちきしょうっ、やられた。
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です('v')
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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