【2256】 堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
第三部 六章 リベルタドーレス ~解放者たち~
2256.サブちゃんとして
劇的に変化してしまった世界の中で、ペジオも又、変わる事を余儀なくされていたのだという。
具体的には注文依頼を只座して待つのではなく自ら動くスタイル、つまりご用聞きに赴き始めたのである。
「ちわーっ、聖王ペジオでーすっ! へへっ、そろそろ何かご用だとおもいましてーっ!」
とか言いながら定期的に顧客(聖女と聖戦士)の住処を訪ねて回り、
「あっ、害虫の駆除っすね? じゃいつもの奴っすねー! 毎度っすぅ!」
と、三河屋さん的にビジネススタイルを変換したのであった。
「ちょっとペジちゃん! お醤油お願いね!」
とかの注文にも笑顔で、
「毎度あり! じゃ持って来ますんでっ!」
そう返して様々なスキルを駆使して大豆を作り、発酵させてガラス瓶に詰め、急いで配達するペジオ…… 客観的にはとてもマトモになっていったのである。
こんな事を繰り返している間に月日はグングン過ぎて行き、家族同様に信頼され重宝がられていたサブちゃん、いやペジちゃんは長命の聖女や聖戦士の旅立ちに立会い、彼らを次々とキメラで取り込んでいったのである。
「その頃にはいつの間にか数千年とか経っていたんだけどな」
ペジオの言葉に返すのは天敵っぽくなったぺトラだけだ、他のメンバーはウトウトし始めている、話が長いんじゃね?
『ウサギ上手くやったじゃん、それで強くなれたんでしょ?』
「豚…… お前は本当に豚なんだな? そんなウマイ話がある訳ないだろっ!」
『そうなの?』
結構激ウマ楽勝デリシャスな感じじゃ無かったか?
「十年位前かな? 最後に残っていた聖戦士、こいつはサモアの奴でさ…… 凄く太っていた、もう見るだけで息苦しい感じだったんだがぁ……」
『ふむふむ』
ペジオが続けて語った話によると、サモアの聖戦士、名前をマロと言い現地の言葉で勝利を意味しているらしい男は肥満であった、そして聖女や聖戦士としては珍しい事に依り代でもあったらしい。
マロに憑依していたのは同じく現地の神格持ちの鳥類、ジャイアントモアの最後の一羽、まんま地名となっているサ・モアだった様だ。
そう聞けばペトラやダソス・ダロス、ヴノの種族名、豚猪のジャイアントボアを思い描くかも知れないが、こちらのモアは前述の通り鳥である。
ダチョウやエミューに近い飛べない鳥で、但しサイズは最大4mに達する正に巨鳥である。
皆さんの時代より数百年前、所謂大航海時代に乱獲されて絶滅した種だが、こいつは神格を持つに至りアートマンを維持出来ていたらしい。
「マロとその先祖は代々シリシリって名前の山に住んでいたんだがそこの主がこのモアって鳥の神様でさ、仲良くなって依り代になったらしいんだ」
『ふーん』
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です。
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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