【連載小説】堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
あらすじ・目次
第三部 六章
リベルタドーレス ~解放者たち~
1234.叛意
虎顔の左手、自身の右から迫る虎爪を右膝を立てて内側に難なく逸らすレイブ。
バランスを欠いた虎顔は一瞬後、大きく開いた口による噛み付きを試みてレイブの喉元に迫ろうとした。
しかし動作を始めるまでの、一瞬、僅か一瞬の溜めの間にレイブの意識はリセットされていたのだ。
着地を待たず再び蹴り上げられた右膝は虎顔の顎にクリティカルヒット、後の先のカウンターを受けた犬歯(猫歯?)の一本が折れ、倒れ込んだ狼面の足元まで飛ばされていった。
「ミロンっ!」
狼面が腹を抑えながら叫んだが、呼び掛ける声に答えたのはレイブの冷え切った言葉である。
「ふん、まずはお前からだニャンコロ」
虎面は顎への一撃が脳を揺らしたのか、全身を脱力させて白目を剥いたまま微動だにしない。
見るからに重そうな虎面の体を、右腕一本で吊り下げたレイブは左腕に込められた魔力を濃密に収束させていく。
「あっちのワンコロも直ぐ後を追わせてやるから心配すんな、それに逃げたお前の仲間たちも見つけ出して皆殺しだ! あばよ、モンスター野郎」
『ギギギギッ!』
「あっ、おいテューポーンさん! 止めろよ、痛いってば! ギレスラの敵が、痛てててぇ!」
『ギッ! ギギギギッ!』
一切の躊躇なく虎面の首をもぎ取ろうと左腕が動いた瞬間、なんのつもりかテューポーンがレイブの鼻先に停まって激しく泣き声を立てた。
レイブの制止も聞かない、それ所か軽めのキックを鼻に直接蹴り込まれては、流石のレイブも顔を抑えて避けるしかない。
レイブの右手から離された虎面、ミロンの体は力無く落下をはじめ、地面に倒れる前にテューポーンのバックキックによって吹き飛ばされたのである。
「え? あ? あれ?」
図ったように自分の目の前へと転がされた相棒、ミロンの姿を見た狼面は狼狽した声でテューポーンと自分の足元を何度も見返している。
『ギーッ! ギギギーッ!』
「あっ! す、すまない、バッタの旦那、俺の名はブロル、恩に着るぜっ!」
『ギギ』
テューポーンの叫びに何かを感じ取ったのか、狼面、ブロルは虎面のミロンを背負うと、ふらつく足で茂みの奥に姿を消したのである。
流石は野獣型のモンスターと言うべきだろうか、身を隠すと同時に気配や魔力まですっかり消え失せてみせる。
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です('v')
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
Copyright(C)2019-KEY-STU
いいなと思ったら応援しよう!
励みになります (*๓´╰╯`๓)♡