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【連載小説】堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~

あらすじ・目次 


第三部 六章

リベルタドーレス ~解放者たち~

1115.Repeat


『ふぅ~、なんとか抑えきったかぁ…… ああ、寿命が縮んだぜぇ~』

 お前不老不死だったよな?

「いやビビリましたよ、ああいう時水掛けたら駄目なんですね、覚えときます」

 いや、普通に生きてたら噴火にでも会わなきゃ岩石が沸騰する時なんか無いから。

『激しく動き回っている分子の運動をな、個体内部で均等に緩めていく必要が有る訳だ』

 いるかその知識。

「均等じゃないとどうなるんです?」

 お前も興味持つなよ。

『バーンッ! でお終い、って所だな、くははは』

 は?

「ああ、やっぱりぃ、あははは」

 何だコイツラ……

 騒ぎと言うより、二人の馬鹿笑いを聞きつけたテューポーンとペトラ、ギレスラがモンスターと水を持って帰ってきたのは丁度同じタイミングであった。

 巨漢の体躯とほぼ同じ大きさの荷物、見た所ディア系の皮製であろう水袋を地面に降ろしながらテューポーンが言う。

『何だか楽しそうですね、我が君とレイブ殿、何なんです? テューポーンにも教えて下さいよ』

 テューポーン、普段は頭のウネウネを普通のドレッドヘアーっぽく偽装させて、言葉の端々にレイブ達、悪魔以外の存在への気配りをも感じさせる、所謂いわゆる、出来る属性強めの魔王ならではの言葉ではなかろうか?
 事実、主人であるアスタロトではなく、上下の差別が曖昧なレイブが気さくな感じで答えている、やるなテューポーン。

「いやぁ、今大変だったんですよぉ~! 水蒸気爆発? ですか? ここら一帯を消し飛ばしてしまう寸前まで行ってしまいましてねぇ~、てへへぇ~、ね? アスタさん?」

『へー、ヤバかったっすね、そうなんです? 我が君ぃ?』

 アスタロトも雰囲気は同じだ。

『おう、そうなんだよ! ちとヤバ目だったぞ! 切欠きっかけは何の事は無い、暖を取るのと灯り欲しさに火をおこそうとしただけ、それに過ぎないんだがなぁ~、我、失敗しちゃってなぁ~』

『ああーそーゆぅー? 言って下さればぁ我が君ぃ~! んな雑務はテューポーンにお任せしてくれなければぁ~』

 分子運動を低速化させた影響だろうか、周囲の空気がシンとした冷ややかさに包まれる中、的確な言葉と笑顔を返したテューポーン。
 レイブが視線を移した先に居たアスタロトは、両目、いや三つ目を感慨深そうに閉じたままで、無言のサムズアップを見せている。

 その姿からはまるで、

『な? 出来る奴がやってくれるんだよぉ、結果的になっ! 無理しない無理しない♪ どう? どうっ? 我凄くない? 今、どんな気持ちぃ?』

 そんな事を考えているのだろう、ヒシヒシと伝わり捲って来るのであった。
 この一連の流れにはレイブも一切の異論はなく、瞑目したままの魔神様に向けて力一杯のサムズアップを返すしか出来るすべを持たなかったのである。

 二人の心中での繋がりに気が付かないままでテューポーンは言葉を続ける。

『どれどれ? 薪はぁ~、無いみたいですねぇ…… となると、ここらの石でも熱するとしますか♪ うーん、数千年ぶりですから上手く加減できるかどうかぁ? 焼き尽くすとかは得意なんですけどねぇ~ それっ! どうだろう?』

 アスタロトの三つの目がクワッと見開かれるのと、レイブがむち打ち気味になりながらテューポーンを振り返ったのは同じ瞬間である。

 二人は口々に叫んだのである。

『ば、馬鹿っ!』

「そのくだりは今さっき終わったばっかりでぇ! うああぁっ!」

『へ?』

 カッ! パアァァッ!

『うおおぉぉっ!』

「くぅっ! ま、又かぁっ!」

 ………………



お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です('v')
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。

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