見出し画像

【連載小説】堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~

あらすじ・目次 


第三部 六章

リベルタドーレス ~解放者たち~

1185.コイバナ


 プリオンの段が難しかったのか、はたまた他人の先祖話に興味がゼロだったのかは定かでは無いが、完全に飽きていたレイブは笑顔で伸びをしながら欠伸あくびと共に言う。

「ふわあぁー、でもここのゴブリンはニンゲンを食べてはいなかったですよね? 石食ってたんじゃないです? 太師匠たいししょう?」

 太師匠のグフトマは、水袋を逆さまにして中に残った果実水の滴をてのひらに落としながら紅潮した顔を向けて答える。

「あ? そりゃお前、ニンゲンなんか食べさせちゃったら本末転倒だろうが? ここはな、望まぬ内にゴブリンとして産まれた存在がニンゲンに戻る為に作られた施設なんだからな、ウィックッ!」

「そうなんですか?」

「ヒックッ! そうなんだぞ! だからゴブリンの食事はもっぱらモンスターや野生動物の肉だな…… とは言え最近はどちらも入手し辛いだろう? だから我々同様、草だな草! 美味くも何とも無い雑草ばっかりなんだー、ヒック!」

「へー、石は?」

「石? ああ、モンスターの魔石な! あれはほら、モンスターであるゴブリンには栄養だけじゃなくて魔力が必要だから草以外に与えなきゃならんのだよ! ゴブリンも他のモンスターと同じで食欲、性欲、睡眠に排泄、後は戦闘力を高める魔力にしか興味を示さないからな、面倒だが仕方ないんだよ」

「ほー」

 なるほど。
 モンスターと言えば知性無き野獣、それもやけに凶暴性が高いとは思っていたが、基本的には欲望と強さにだけ固執した存在、そう考えれば色々得心が行く事が多い。

 そう考えたレイブの横からペトラが話に割り込んだが、その表情はどこか下種げすっぽいニヤニヤとした笑みを浮かべていたのである。

『えー、極一部にはそれ以外の欲? ううん、想いが含まれていた様に見えたんですけどぉ~? グフトマ太師匠ぉ? うふふふ』

「む? そうか? ヒック?」

 何も思いつかない、そんな表情で返したグフトマにギレスラの声が追随したが、こちらもペトラ同様にヘラヘラした何ともいやらしい表情を浮かべている。

『グガ、あれだな! 彼女の濡れそぼる熱い視線は彼をロックオンしたまま決して離す事は無かった、ってヤツだな、グガラッハ♪』

「え? ええっ? 何だよソレ?」

『あらあら照れてるんです? グフトマ太師匠ぉ~』

『グガラグガラ♪ 照れ照れだね、太師匠~、グァグァ♪』

「ええー、おいおいぃ、何なのぉー?」



お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です('v')
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。

Copyright(C)2019-KEY-STU

いいなと思ったら応援しよう!

KEY-STU|小説|イラスト|フォロバ100 励みになります (*๓´╰╯`๓)♡

この記事が参加している募集