【1971話】 堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
第三部 六章 リベルタドーレス ~解放者たち~
1971.目を覚ますと
『おいギレスラっ! しっかりせぬかっ、一体、何があったのだっ?』
『はうっ? 痛っ!』
どれほどの時間が経過したのか、竜王グラムランドの声で目を覚ましたギレスラは頭頂部に酷い疼痛を覚えて再び地に伏せプルプルと震えた。
痛みの元を確かめんと短い前肢の代わりに片方の翼を頭に伸ばした所、二本の角の間に新たな突起が認められそこが滅茶苦茶痛くてジンジンとした発熱をも感じた、察するにタンコブになっていると思われ、更にレイブの怒りの本気度がマックスな事をも察せられた、激オコプンプンだったのだろう。
あの呼び名は忘れよう、そう心に誓いながら素早く周囲を窺ったギレスラはグラムランドに聞く。
『我はどれ位の間、意識を失っていたのだ?』
『む? 余達はコインを見つけてすぐ戻って来たからな、それ程長くは無いだろう! それよりレイブやアペプ様はどこに行かれたのだ?』
問われたギレスラは自身の前肢を見た。
そこにはレイブの強打、その痛みに耐える際、ニーズヘッグの膂力によって甲羅を握り潰された元依り代なオサガメ(幼体)の変わり果てた姿(遺体)があった。
それを素早く脇へ投げ捨てたギレスラは何も無かった感じでグラムランドに答える。
『長老は直にそこらの草叢から出て来るのだ、新しい依り代でな…… そ、それよりっ、○ンコ洩らし、いやっ、レイブは? 我が兄は? どこに行ったのだ?』
まだ忘れ切ってはいない様だ、早く忘れた方が良い、又殴られるだろうから。
『ふむ、余が来た時には影も形も無かったがぁ…… お前達は知らぬのか?』
グラムランドが問い掛けた先では、ミロンとブロルが肩を抱き合ってしゃがみ込んでいる。
「我が君は旅立ちましたぁっ」
「ついて来んな! それだけを言い残して、う、うぅっ、お止めする我々に、ぼ、暴力をぉっ!」
なるほど、見れば二人の頭にも特大のタンコブがある、力一杯やられたらしい。
『旅立った? 一体何処へ向かったと……』
『叔父さん死んだんすか?』
『馬鹿なっ! 幾らレイブ殿とは言えど、流石にそんな脈絡も無く死なないだろ? 多分』
そこそこ酷い言い様だな、おい。
そこには特別な頓着を感じていなかったギレスラは別の事柄について考える。
――――なるほど、確かに気を失っていたのはそう長い時間では無いらしいのだ! 流石我! 礎だなっ! にしても狭い所ってどこなのか? ちゃんと聞いておけば良かったのだ…… まあ、この悔恨も礎なのだろう
レイブの礎理論は残念ながら伝わっていなかった。
過去の栄誉や誇りと現時点での反省や改善点がごっちゃになっている、まあ未来の役には立つかも知れない、結果オーライに期待しよう。
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です。
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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