【1890話】堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
あらすじ・目次
第三部 六章
リベルタドーレス ~解放者たち~
1890.ドブネズミ
しかし、出せたとは言え所詮ぐうの音だ、気を取り直して意味のある言葉を紡がねば成るまい…… そう瞬時に理解したレオニードは取り繕う事にする。
『ま、まあ竜王様も今頃後悔しているだろうしな、ここは私が大人になるかっ! 仕方が無いっ! 良しっ、ヴァミス、玉座まで連行してくれっ!』
うん、まあそれ位の自尊心も時には必要だろうなぁ。
自分で連行とか言ってる辺りにまだ僅かな分別と自制心の気配も感じる、きっと大丈夫だろう。
折角コソ泥の盗人野郎、ドブネズミが観念したと言うのにヴァミスは残念そうな表情を浮かべて返す、何故だ、お縄に出来たのに?
『いや今手薄でな、ここを空には出来んだろ? 一緒に謝ってやるから、交代時間まで待ってくれよ』
『む? そう言われればヤケに静かだな…… お前独りなのか?』
改めて周囲を見渡しているレオニード、見るからに逐電しそうな雰囲気が漂う…… 先入観かな、私の心も荒んでいるのかも知れないな。
『ああ、今はな』
『んん? 通常見張りが独りは無いだろ? はっ、アレかっ! 私を慕うあまり抗議のストライキとか、そーゆーアレ?』
『プフっ! ゼッタイ違ーよ親父ぃっ!』
『何でだ? 私が食料を分けた中には地竜も結構居たんだぞ?』
『違うぞレオニード』
『そうか、じゃあ何故だ?』
『ギャハハっ!』
細かな事に頓着しない、ここら辺が自由を愛するジャガランディに変化出来るコツかも知れない、それが子育てに有益かどうかは甚だ疑問が残る所だが…… まあ、置いておこう。
私、観察者と違い、そこには屈託を感じないでいられるらしいヴァミスは普通に答える。
『ああ、正面で騒ぎがあってな、皆、そっちに増援で回したんだよ』
『しょ、正面で…… はっ!』
正面と言えば玄関だ。
レオニードにはそっち側から堂々と訪ねて捕まり、ベソを掻きながらアペプに石でも抱かされているマヌケなスリーマンセルの姿がありありと浮かび上がるのであった。
となればここでこうしちゃいられない、そう思ったレオニードは叫ぶ。
『おい皆、緊急事態だっ! 急いで玄関、いや、正面側に向かおうっ!』
ヴァミスが即答する。
『いやだから待っててくれよ! 空には出来んのだぞ?』
『あぁーあーっ! そんな悠長なぁーっ! レイブ殿やブタやトカゲがーっ!』
そこ略すんだ、そんなの聞かれたら又殺されそうになるだろうに……
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です('v')
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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