【連載小説】堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
あらすじ・目次
第三部 六章
リベルタドーレス ~解放者たち~
1762.斥候
なるほど、ペトラが言った通り、大きな体や立派な鬣はそのままに、何のつもりか口に咥えた木の枝で顔の下半分だけ隠れている、隠れて? はいない…… 何と表現した物か、木枯らしな紋次郎の長楊枝とかカルメンがホセに投げるフサアカシアや薔薇的なおしゃれ要素のが強く主張されている。
レイブが言った様に、竜王の里では魔獣軍団の長らしいし、戦闘力では強い方なのかも知れないが、おつむの方は見た目通り大変弱い事が窺われる、可哀想だ。
可哀想なタイゴンは枝を咥えたままで早口にまくし立てる。
『叔父さん叔母さん! やっぱり変でしたよ! 空にも地面にも水辺にも、どこにもいないんです、竜! それどころか魔獣までっ! この辺りだったら山ほどいる筈なんですよ? いつもならもうギュウギュウで自由に歩け無い位には! 一体どこへ消えたんでしょ? 謎めいてるっすよ!』
倒置法の使い方と話の盛り具合が馬鹿で有る事を示している……
そもそもドラゴンと配下の魔獣がどこかへ消え去ったと言うのなら当初の予定通り、ハタンガへの出陣が早まったと考えるのが普通だろう、って事は大して驚いてはいない、気分だけで騒いでいる疑いが深まった、簡単に言えば斥候ごっこだ、ふぅ、やはり余り賢くは無いらしい。
「ふーん、本当に竜っ子一匹いなかったのかー、そりゃ確かに変だな? マジでハタンガに出掛けちまったのかな?」
『っすね! 時既にお寿司、でしたっけ?』
慣用句の変節…… 時間経過の容赦無さを感じる。
「行き違いとか? まいったな~」
『レイブ、我が飛んで見て来るか? 誰か残って居れば出て来るかも知れぬぞ?』
「う~ん、そうだなぁ~」
ドスンッ
話していると岩の上からペトラが降りてきた、いや、落ちてきたのが正確な表現だろう、調子に乗って高い場所に上がったは良いが降り方が判らなかったらしい、思い詰めて飛び降り尻から見事な着地を果たしたのだ。
豚猪のぶ厚い肉に守られたペトラは何事も無かった様に話し出す。
『アンタ随分時間掛けてたじゃない? それなのに猫の子一匹見掛け無かったの?』
キャス・パダンパも何事も無かったように返す、こちらはレディに対する気配りかも知れない。
『そっすね! いや…… 正確にはネコっぽいの一匹だけ見掛けたんすけどね、汚っいの』
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です('v')
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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