【連載小説】堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
あらすじ・目次
第三部 六章
リベルタドーレス ~解放者たち~
1456.脆弱
話し合いが始まった。
まずは、先程の話より随分遡ってそれぞれの出会いからお喋りは開始された。
レイブの救出、ギレスラの救出、ペトラの合流から、共に過ごした短くも濃密な年月の思い出話、そして唐突に変化した日常と日々の暮らしの中で自分達スリーマンセルが諦めた事、そして新たに憶えた事、そんな事について止め処なく語った赤竜と黒猪は顔の下半分をビショビショにしながら声を揃える。
『『生きているのなら会わなければっ!』』
「豚と竜がこの様に申して居ります」
「う~ん…… そうだなぁ~」
情緒に訴える話し口(主にペトラの)に、心を揺さぶられた感じのアガリアレプトは厳しい表情を浮かべて悩み始めた。
それ程、彼が対峙し命を凌ぎ合った片目の馬鹿とその一味が強敵だった、その証なのだろう。
事実、こうして頭に手を当てて悩み捲っているシド君は死に掛けているらしいのだから、そりゃ、そうなるだろう。
「う~ん…… まず、何にしても、だ……」
『っ! な、何なのだ?』
『何でも言ってちょうだいっ! お兄ちゃん達はこんなんだけどアタシがちゃんと聞くわっ!』
「言ってくれます?」
「君達ってちょっと弱すぎるよね? 今のままだと親、だっけ? 彼等の前に立った瞬間死んじゃうよ?」
「むむむっ!」
『なっ!』
『そ、そうなのっ?』
「うん、特に竜君と豚ちゃんかなぁ? てんでなっていないよ」
「あーやっぱりねー、そんなら納得ですぅー」
『むーっ』
『でもアタシが一番賢いと思うんですけどぉ? 綺麗だし?』
『色なら我だってっ!』
「強さだって言ってんじゃん」
『『むうぅ』』
自分だけが対応可能だと言われたと判断したレイブは満更でもない表情、反してギレスラとペトラは口惜しそうな顔付きである。
分割アスタロトや幼馴染のガトに入ったサタナキアと違い、依り代として直接関わりが無かったシドに褒められた事が余程嬉しかったのだろう、弟妹に語るレイブの鼻はいつもより数段高く伸びて見える。
「ギレスラもペトラも単純だからさっ、もっとこう頭を使って戦わないとな? 搦手って言うのか? そういった部分を意識して伸ばしていけばさっ、今後の努力次第で俺のいる場所まで来れるかもしれないんじゃね? 知らんけど? まあ、頑張れよ、なははは」
『くっ! 偉そうにっ!』
『そうなのかなぁ? 確かに狡猾さって意味では頭一つ抜けてるとは思うんだけどぉ…… アタシ達の戦闘力ってそんなに差があるとは思えないんだけど?』
この反応に対するレイブは完全に馬鹿を見る目、まるで汚らしい虫けらを見下ろす如き嫌な横目である。
「だからシドさんがそう言ってんじゃん! 言い難い事を折角教えてくれてるんだから素直に聞かなきゃだめだろ! あっ、そーゆー所がお前達の弱さに繋がってるんじゃないかぁ? ですよね、シドさん! はっきり言ってやって下さいよ、そんなだから激弱なんだぞって!」
「いいや、全然ちがうよ」
「ほらみろ、俺の言った事は全然違っ…… へ?」
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です('v')
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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