【連載小説】堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
あらすじ・目次
第三部 六章
リベルタドーレス ~解放者たち~
1697.当初の目的
どこまでも自分勝手でゴミ属性が強過ぎるサタナキアは、一連のやりとりを横で泣きながら見ていた馬鹿、ヨハンに向かって言葉を投げ掛ける。
「ねえ、ヨハンだったわよね? アンタが言ってた救って欲しい奴ってコイツだけ? もっと他にいるわよね? ねっ? いるって言って頂戴っ!」
ヨハンは流れ落ちる涙を拭おうともせずに答える。
「ご安心を神の母よ! 私が救って頂きたかったのはカーミラだけでございます! 最早お手を煩わせる事はありませんっ!」
「ちっ!」
「え、いや、嘘では無くて本当に大丈夫なのですよ? もう誰一人お救い頂く必要はありませんっ!」
「ちいぃっ!」
目論見が外れ捲くったサタナキアは、全身的な見た目とは真逆の蔑みと侮り、軽めの殺意まで含んだ顔付きでヨハンを見下ろしている始末だ。
まあそもそもの目的が手下集めだったサタナキア、サタンである。
折角助けた手下候補の相手が既に他所の悪魔、それも自分の側近に忠誠を誓っていたと来れば落胆する気持ちは判る、判るのだが、聖母の姿でその表情はあまりと言えばあまりである、キャラ崩壊所の騒ぎじゃなく、時代が時代で下手をすれば国家間の紛争レベルだ、自重して欲しい物だ。
大物で御大の演歌歌手が住み込みのボーヤに歌わせた後で見せる様な、凡そ人が人に対する物とは言え無い冷め切った視線に何かを感じたヨハン(この地の領主)は慌てて言葉を続ける。
「あっとぉ、当然お礼はさせて頂きますよ? そりゃもう、我が家に出来る精一杯で応えさせて頂きます! 勿論、いつまで居て頂いても構いませんっ! お客様として充分にご歓待致しますし――――」
「客? アタシがアンタの世話になるの? へー、アンタって偉いんだねー、へー」
これはアレだな、八つ当たりって奴だろうな…… 大人気無い事この上ない。
そうとは知らないヨハンは真面目だ。
「いえ、勿論私がお仕えさせて頂くのです、神の母よ! この地、クルムバッハは貴女様に帰依します! 我が家中のみならず、全ての民、犬や猫、家畜や草木に至るまでのありとあらゆる命ある物が貴女様の信徒となりましょう! どうぞ、愚かな我々をお導き下さいませっ!」
おいおい、随分思い切った大盤振る舞いじゃん。
サタナキアもこれにはご満悦な表情だ、そりゃそうだよね。
「おっ! そうなの? やった! じゃあ一気に手下大量ゲットじゃん♪」
「は?」
「良いの良いの♪ また後でちゃんと話すからさっ! えっと、死んだ後とかかな?」
「ええっ! 死んだ後、ですか?」
「そうそう、あははぁ♪」
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です('v')
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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