【連載小説】堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
あらすじ・目次
第三部 六章
リベルタドーレス ~解放者たち~
1743.怪異の正体
基本的に観察は視点が変わっても大筋で違いは無い。
経験の場合は対象が抱いた主観によって大きく変わって来るが観察については発言も含めて事実に基づいているからである。
しかし、今回に限っては超倍速で再生しながら早送りする事としよう、何故なら事実としてガトが語るこの場面は全くの初回、所謂ファーストテイクだからだ。
万が一自分を良く見せようと盛り過ぎたりされるとこれ以降の相手側の心象や行動に大きく関わってくるのは想像に易い、お判り頂ける事だろう。
まあいずれバレて恥を掻くのは火を見るより明らかだ、不必要に嘘を吐くのは虚言癖持ちか将来の苦痛を楽しみにほくそ笑むドエム最上級者くらいのモノでは無かろうか。
………………
ふむ、想像通り、話の順序こそテレコな部分があるものの、大筋では私が先んじてお伝えした内容との差異は見受けられない様だな…… 今はブルーカとヴラドを救出する為に旅立つ辺りだ、進捗的にも順調である。
これなら一々監視していなくても問題あるまいな…… 実はこの超倍速再生、結構疲れるのだ、主にシナプスの演算作業部分なのだろうが、明らかにヤバそうな頭痛を感じたりもする、恐らく危ないって事なのだろう。
と言う訳で、大体の見当で話し終わり位まですっ飛ばす私、観察者なのだ。
おっ、レイブとギレスラ、ペトラが相槌から普通の会話っぽく変化したな、良し、ここらから観察を再開してみる事としよう。
『えっ、じゃあ大量に増殖したブルーカの群れが襲って来たのっ? それって結構ヤバいじゃないの!』
『うむ、一匹でも大苦労したのだ、一体どうやって全てを相手に出来たのだ?』
んん?
「そう思うでしょ? でもそこはほら、格の違いって奴よ! アタシ、ってかサタンはネズ公達から中身のアートマン、吸血幽霊共を分離させたのよね、凄いでしょ? ふふん♪」
「ほう、どうやるんだソレ?」
「さあ、ほら化けてるバアルの能力だったから良く判らないわね? 兎に角、ニュルンベルクの空はドブネズミから引っ張り出されたアートマン、黒い球体で埋め尽くされたって訳」
『それでそれで? その後はどうしたのガトちゃん?』
「捕まえたわよ! バアルって相手を捕らえる感じの技とか得意だったからさっ、使えそうな領域技を片っ端から空に打ち上げてやったのよ」
『ほう、色は?』
「赤青黄色、種類ごと違ってたわね、結構派手だったわよ、人間達も驚いて眺めていたし」
『へー綺麗だったでしょうねー』
「そうよ! 絵なんかも沢山残っているんだから! 西暦ってので言うと1561年の事だったわね!」
「へー凄い事件みたいになっちゃったんだなー」
お、おう、ニュルンベルク上空の天文現象な…… あれコイツのせいだったのかよ。
ご、ゴホンっ! さて、まだ下らない武勇伝の所だったらしい、さっさと先に進めよう。
…………結構進んだな、どれ?
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です('v')
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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