【連載小説】堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
あらすじ・目次
第三部 六章
リベルタドーレス ~解放者たち~
1307.カンジ?
レイブはコインの表面に刻まれた、細かな模様状の文字をしげしげと見つめながら呟く。
「ほー、これニホンゴってので書かれているのかー、うん、全く読めないなー、一体どこの言葉なんだ?」
ガトの顔は呆れた物に変わっている。
「何言ってんのよ? 今、アタシ達が話しているのが日本語じゃないの」
「へ? マジで?」
「そうよ! ひらがなとカタカナが音をそのまま表していてね、漢字が同音異語の意味を細分して表現して書かれているのよ? あるでしょ、同じ発音で違う意味に使ってる言葉とかって?」
なるほど、シンプルだが日本語独特のクセみたいなヤツを上手く表現しているのでは無いだろうか。
レイブも思い当たったらしい。
「あ、あれか! 紹介と哨戒と照会と詳解みたいなヤツ?」
「そうそう! 交渉と高尚、あと考証、口承、鉱床、工匠に高尚、哄笑、公称、工廠、口証、耕生、行賞とかもね」
よりによってそのチョイス、キリが無いヤツだろ、それ。
「お、おう、そうか湖沼や故障、胡椒なんかもそうか?」
似た発音は混乱を助長させるだけだが……
「そうね、それらを区別しやすくする為に漢字で表記するの、頭の中で当該の文字を展開すると会話もスムースになる訳よ」
「ふーん漢字、か」
「漢字ね漢字、感じや幹事、監事じゃ無いわよ?」
「お、おう、カンジ、ね、かんじ…… KANJI?」
ほら、やっぱり混乱しまくってるじゃん。
日本語って煩雑なんだよ、他の言語と比べても。
ネイティブの日本人だって全てを理解出来てる訳じゃないんだから。
『身長とか新調、慎重や伸張、深長なんかもそうだが…… それよりも、レイブっ! ガトちゃんがこれを読めるんだったら、例のアレっ! アレも読めたりするんじゃないか?』
お前もかよ…… そう思われたギレスラの発言は新たな発見を匂わせている。
「アレ? アレってアレか? えっとぉ、下ネタ? 的な?」
いや違うだろ、ほら、案の定ギレスラの首は高速で左右に振られているじゃないか。
『シモじゃなくてカミの方っ! アスタさんが書き残してくれた探す物リストだぞ! アレ読めたら便利じゃないかぁ!』
なるほどね。
「ああ、アレか! そうだな、便利かもなー」
大丈夫か? レイブよ……
リスト自体の事は思い出したらしいが、どうもその後のノリが悪く感じられる。
比べてガトはノリノリだ、勢い良くギレスラの頭を掴んで自分の顔に寄せ、至近距離から言葉を浴びせる。
「弟のっ? いいえ、魔神アスタロトが残したリストっ? そんな物があるのっ?」
『グァっ、あ、あるのだコレが、あの、おっぱい飛び出てるぞ?』
興奮した様子のガトは胸の事など放ったままで言葉を続ける。
「興味あるわ、見せてっ!」
更に増した勢いが手伝った結果、既に両方が丸出しになっている。
これもう、新たに採寸しなおした服とか作ってやった方が良いんじゃないか?
レイブの目もあるんだし、風紀の乱れは良くないだろ? はしたないし……
と、親切な私が卓越した老婆心を発揮してみたのだが、肝心のレイブは胸所かこのやりとり自体をガン無視だ。
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です('v')
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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