【連載小説】堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
あらすじ・目次
第三部 六章
リベルタドーレス ~解放者たち~
1582.ヴァンプ
「さ、終わったわ、紹介してよヴラド」
「…………」
赤髪の女性が明るく言い、黒髪の少女がその隣にぴっちり直立して不慣れそうな笑顔を浮かべている。
促されるようにヴラドはスリーマンセルに対して向き直る。
「そうでしたね、お三方、我輩の同族、ヴァンプの仲間達です、どうぞお見知り置きを」
紹介して、そう言われたにも拘らず、ザックリ雑なヴラドの言い方を聞いて、レイブはそれとなくフォローっポイ返しで答える。
「ああ、よろしくな、えっと、アンタがブルーカ、んでそっちがドルドだったよな? 俺はレイブ、こっちのドラゴンが弟のギレスラで黒い豚猪が妹のペトラだよ」
『よろしくなのだ』
『女の子が増えるのは嬉しいわ、仲良くしてね』
うん、会話の中で既に呼んでいたとしてもだ、それぞれ名前位は紹介するのが最低限の礼儀だろうな、ナイスフォローである。
スリーマンセルの和やかな挨拶を受けて赤い髪の女性が答えたがその声は一つでは無い。
『こちらこそよろしくお願いします、魔神アスタロト様』
『『「へ?」』』
続けて黒髪の痩せた少女、……達。
『我々はドルドです、どうぞ仲良くして下さいませ』
『『「うわぁっ!」』』
スリーマンセルが叫んでしまったのも無理は無い。
何故なら最初の答えを返したのは赤い髪の肉感的な女性一人ではなく、間歩中の床に溢れ返っている全てのドブネズミとの大合唱、更に続けたドルドの言葉は薄暗い坑道の空間を埋め尽くした漆黒の小鳥、吸血鳥の群れからも同時に発せられていたからである。
ドブネズミが一糸乱れぬ声を合わせた事には勿論ビックリだが、後半の小鳥の返事は更に不気味。
一斉に振り返って言葉を重ねた小鳥たちは、それぞれ黒髪の痩せ細った少女、ドルドちゃん(仮)と全く同じ容姿だったからである。
類推するに、どうやらブルーカとかドルドと言うのは固有名詞を指すのではなく、彼女達それぞれの種族名だったのではなかろうか? でなければ説明がつかない状況だし……
私、観察者の推理を補完する様にヴラドが語る、相変わらずニヒルな笑みを湛えたままで、である。
「ははっ、わざわざのお声掛け、皆喜んでいますね」
「そ、そうか、よ、良かったよ」
『これは…… あれか? ネズミ全体の呼称がブルーカ、鳥達がドルドとか? そーゆー?』(コソッ)
『きっとそうね、って事はカーミラってーのもあの猫達全部を指すんじゃないの?』(コソッ)
うん、そう言えば上下の半身が揃って元気だった頃のマナナンガルもそんな事に言及していた気がする。
確かネームド、名持ちのメンバーだけは挨拶したいとか何とか? あの後呼ばれて出て来た顔ぶれにコイツ等いなかったもんな、納得である。
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です('v')
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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