【連載小説】堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
あらすじ・目次
第三部 六章
リベルタドーレス ~解放者たち~
1435.空論
どちらでも今進行中で危機と不安が絶賛増幅中の事態に影響無いだろうが丁寧に答えたガトの耳に、今一番聞きたくなかった言葉が届く。
『はぁはぁ、ごめんなさい、アタシそろそろ、限界、か、も……』
「ぺ、ペトラちゃんっ?」
ガック! ズドーン! ズッシィーィン!
大きな音と共にその場に伏せたペトラの姿からは、掛けられた問い掛けに対する返事の代わりに、荒いゼエゼエと言った息遣いだけが返って来るだけである。
「ま、魔力切れ…… そ、そんな」
『ガト! バイコーン共がっ!』
「はぅうっ」
ペトラのダウンと同時に、牢獄の外に充満していた魅了酒のガスも忽然と姿を失していた。
途端に体を起こし始める寝起きバイコーンと、屍の中から新たに産まれ始めた新生バイコーンで外の世界は埋め尽くされ始めている。
「あ、あうぅ」
圧倒的過ぎる敵の威容に言葉を失うガトに対してダソス・ダロスの声が響く。
『ガト! 『偽神』だっ! ペトラ様に化けてミードを続けないとっ!』
「そ、そうね! 良しっ『偽――――」
『でもそれだとガトさんが魔力切れになったら終りでしょ?』
「え? あ、ああ、そうね」
『今度は回復とか期待できませんよ? ペトラ叔母さんはあんなだしギレスラ叔父さんだってスキルの行使でいっぱいいっぱいって感じですしね、って事はソレって悪手でしょ?』
「くうぅっ」
ガトは心の底から思った。
キャス・パダンパの口にする正論がこれ程憎く不愉快に聞こえるのは自分の魂が汚れているのだ、気をつけよう、猛省しようと。
そんな風に自戒を心に誓っている内にも、敵の数はどんどん増えている。
心なしか一体一体の凶暴さも増している様にも見える。
緊張を露にしつつ、武者奮いにしては派手めな身震いを続けているガトに代わって、再度雄々しく声を張ったのはダソス・ダロスである。
『むおぅ! こうなったら私が今一度『結界』の金属器を起動して皆を守る他あるまいっ! むほほぅっ!』
「え、でも体がっ!」
『事ここに至っては最早手段を選んではいられまいっ! 違うかガトよっ?』
「……そ、そうね、でも無理はしないでね、ダソス・ダロスに何かあったら、アタシ」
『ふはははっ! その言葉だけで勇気百倍っ、力が何倍にもなった気がするぞっ!』
盛り上がる二者に冷静な声が掛かる、例によってキャス・パダンパの物である。
『あの金属板が張る『結界』って外からは入り放題、中から出れないとか言っていたじゃないですか? 逆にするとかそーゆー微調整的な事とか出来るんです? じゃなかったら無意味だと思うんですけどぉ?』
『あっ』
「………………」
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です('v')
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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