【1885話】堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
あらすじ・目次
第三部 六章
リベルタドーレス ~解放者たち~
1885.獅子欺かざる
無理は無い、何しろこっち側、年経て賢さと強さを認められたドラゴンが暮らすカムチャッカでは馬鹿は生きて行けない。
単なる食料調達係の魔獣であっても一定以上の賢さや外交儀礼を叩き込まれるのが常なのである。
まさか初対面の他勢力構成員をぶっ飛ばす程の狂気なんて断じて認められる代物ではない! まあ、その事を懐かしむぶっ飛ばされた側も同様に狂っているとしか思えないが……
そんな風に考えながらレオニードは自身の一粒種、息子のパダンパが若き日の事を思い出していた。
自分に倣い、竜王魔獣軍団に加わった息子は若かった。
数少ない混血児、いや、雑種として生を受けた息子は幼い頃からキカンボウ、荒くれていたと言っても間違いではなかった。
父親が男手一つで粗略に育てたからだろうか? それとも忙しさにかまけて碌な会話も交わしてやれなかったせいなのか?
当時のレオニードは大いに心を痛め、そして悩んだ物だった。
如何に心を砕こうとも純血種の自分には息子が置かれた境遇を理解する事など不可能なのでは?
そう思ったのはどこか言い訳じみた置き換え、自分に準備した逃げ道だったのかも知れない。
しかし他の答え、それは当時のレオニードには思い付かなかった…… いや、時が過ぎた今であっても同じ結論に縋らざる得ないのかも知れない。
不安定な心のまま、不器用な父は息子を鍛え捲った。
世の不条理に負けない様に、そんな事を免罪符にして非常識な位しごき抜いたのである。
肉体や牙、爪では飽き足らず、どこかで聞いてきた方法、取り敢えず高い崖から突き落としもした、何故なら不器用だったからだ。
タカクライズムを後押ししたのは自らがトラなのに名付けられたレオニードの名前のせいだ、そう思うと罪の意識が薄らいで行くのを感じた物だった。
手探りで何度か死に掛けながらもどうにか育った息子、パダンパは大きくそして強くなった、良かった、間違えてはいなかった、無理やり自分に言い聞かせると凄く楽になり、繰り返し思う内に安心は慢心へと変わっていった。
その頃だ、自ら吹聴した訳でも無いのに同輩やドラゴン達が子供を預ける様になった。
理由は言うまでも無く、雄々しく育ったパダンパを見た親達が、我が子に同様の成長を望んだからだ。
謝礼として受け取る物品を転売した事で、暮らし向きは一気に楽になり、父兄的な竜達の推薦もあってパダンパまでグングン出世する事になった、嬉しかった。
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です('v')
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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