【2063話】 堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
第三部 六章 リベルタドーレス ~解放者たち~
2063.冷気の訪問者
まあ、色々ありながらもなんとか過ごして来たある日、パラトゥンカに異変が起きた。
あ、そうだ、レイブはシュカーラと富士山に登ったらしい、美しく雄大な眺望に目頭が熱くなったりしていた、どうでも良かったかな? 水虎とか凍え掛けていたんだけどね……
そんな下らない話よりこっちだよね! その朝はやけに周囲が冷え込んでいた、あっ、パラトゥンカ、鏡面前警備隊の話です、どうぞよろしく。
すっかり昼夜が逆転し、明るくなって来たから寝るか? そうね、おやすみ、そんな言葉が交わされた爽やかな朝、バッタモンの魔石交換作業の手を止めたミロンが見渡す限りの場所の変化に気が付いて、ペトラの食べ零しを掃除していたブロルに言った。
「お、おいブロル! こいつは尋常じゃ無いぞ……」
ブロルは地面にこびり付いた吐瀉物(主にカタツムリ)に悪戦苦闘しながら聞き返す。
「何がだよ? こっちの汚れも半端じゃ無いんだよっ!」
大変だよね…… あの子ってもう周囲の事とかどーでも良い域に入っちゃってるのかなぁ?
「いやそれ所じゃ無いっ! 見てみろよっ!」
なっ! 掃除だって大変なんだぞっ!
「おー取れた取れた♪ なになに、一体どうしたってぇ…… なっ! こ、これはっ! 空気が凍って……」
どうしたっ? 涼しいのかっ?
「ああ…… 恐らく、御前、だ……」
「え? ええぇっ! マジ、かよ? な、なんで……」
御膳? ご飯? ん、ああ、御前か…… どうやら偉い立場の誰かが現れたらしい、誰だ?
そんな疑問を考えたほんの束の間、世界は急速に温度を失っしてそこだけが厳寒から酷寒、そして程も無く極寒へと姿を変える。
風でも吹けば身を切るように感じるのだろうが、ここでは動く大気すら凍り付いてしまったらしい、シンとして揺らぐ事無き空気は刺す様にミロブロの全身から容赦なく熱を奪い続けている。
目を細め、目前の変化を見つめていたミロンは寒気、いや冷気を前に傅いて声を発する。
「瑠璃の御方とお見受けする、これなるはタリヒマル、此度は如何なる御用であられましょうや」
やけに慇懃じゃね? 誰だコレ? ブロルも片膝付いて言葉を引き受ける。
「御令姉様、エレーロギャップめにございます…… 一瞥以来ご無沙汰いたしましたがご息災なご様子、お喜び申し上げます」
んん? どうやらこの冷気、随分偉い立場らしいし誰かの姉ちゃん、且つこいつ等の旧知っぽいじゃん、えーと……
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です。
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
いいなと思ったら応援しよう!
励みになります (*๓´╰╯`๓)♡