【連載小説】堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
あらすじ・目次
第三部 六章
リベルタドーレス ~解放者たち~
1155.枕辺
そこからのグフトマは最早涙を隠そうとすらしなかった。
流れ落ちる滴を拭おうともせずに語り続ける内容は、レイブの表情を歪ませるほどであった。
バストロとフランチェスカのプライバシーに関わる内容だけに、ここで詳細に触れることは避けるがグフトマが言った最後の言葉だけはご紹介しておこう、それで察して頂きたい。
「気を利かせたつもりかヴノやジグエラ、ガイランゲルもそっと場を外しやがって…… ザンザスの野郎はコソコソ覗いてやがったし…… ニヤニヤしてやがったっ! 私、死んだのに…… くっ!」
「あー…… それはぁ…… うん」
涙の理由はここではお伝えし切る事ができない、したくても憚る、めくるめく官能の一夜、それもお通夜の痴態の数々と、出歯亀ザンザスの下種っぷりが原因だったようだ。
一度自分の中に飲み込んでストンと落としたレイブが告げる。
「まあ、でも男と女ですからね…… んなモンなんじゃないですか? ほら、太師匠が死んで寂しい訳でしょ? 心の隙間を埋めるにはっ! そんな感じだったんじゃないですぅ? 若い二人な訳ですし?」
「っ! そ、そうか?」
「でしょ? いつまでも死んだ人間の事に囚われていたって仕方ないじゃないですか? ましてや、ほら! 若い二人な訳ですしぃ(二度目)」
人の心っ!
この真実(?)の言葉を聞いたグフトマは、孫弟子の前だというのに大きな声を上げて慟哭した。
この間レイブといえば、旅立つ前にいちゃいちゃくっ付いて寝ていたラマスの事とか思い出して居やがったようだ…… サイテーっ!
少しして泣き止んだグフトマにレイブの容赦ない人でなし発言は続いた。
「んで、死んだのに何で生き返ったんですか? 若返っているし…… あっ、あれですか? バストロ師匠たちの秘め事に興奮しちゃってカムバック青春的、な? えーそれって最低じゃないっすかぁー、太師匠ー?」
レイブ…… レイブレイブレイブっ! お前がそれ言っちゃいかんよ、マジで……
そもそもそんな気分や感情切欠で生き返れる物じゃないだろうに。
しかし、大変失礼な孫弟子に対してグフトマが返した言葉は意外な物である。
「まあな…… 一心不乱に魔術師として精進し続けてさ、ましてや若い内から特別扱いされたりしてきた訳じゃないか? 二人の睦み合いを見下ろしながら思ったよ…… 私の人生って随分味気無い物だったんだな、ってな」
レイブは瞑目して大きく頷きながら返す。
「うんうん、そーゆー事ってタイミングとか若い時分の勢い的な部分も大きいですからね~、歳がいっちゃうと立場とか周囲のキャラクター付けなんかで自由に動けなくなってたり? それで拗らせる事とかありますからね~」
十九歳の言葉かこれ?
まあ、言いながら思い出しているのが、良い歳して独り者のズィナミ・ヴァーズとシエル女史の事らしいので酷く見当を違えている事も無いだろうが……
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です('v')
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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