【連載小説】堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
あらすじ・目次
第三部 六章
リベルタドーレス ~解放者たち~
1642.特殊な例、山岳
こうしてちょっとやそっとじゃ死なない(死ねない)体を手に入れさせられた子供達は雄大な山塊に見守られてすくすくと成長する。
互いに競い合い切磋琢磨を繰り返し、専門の養成機関に属するのは生後七年目、奇しくも皆さんが義務教育を学び始める歳と同じである。
それまでは親や周囲の大人達に護られて、無邪気に遊ぶ事が中心だった生活はここで一転する事となる。
洋の東西、時代の新旧に関わらず、競争社会で生き抜く為には相応の努力が必要となる。
ましてや彼等は山岳での厳しい生活に耐えられる技を磨くのだ、当然その習得には危険が伴う。
子供時代は危険とは無縁である、精々、棍棒で殴り合ってうっかり死んでしまったり、崖から滑落して谷底へ消えてしまったり、恒例の石投げで頭蓋骨をメッシャリいかれたり、飢えに耐えかねて盗み食いした事がばれ罰として食べさせられる大量のムカゴでアナフィラキシーショックを起こす、なんて事が日常の何気無い風景だっただけである。
何とも微笑ましい。
しかし、皆さんの小学校時代と同様、ここからは彼等も真剣勝負である……
生存率は格段に低下する。
と言うか課される試練の殆どが殺し合い、つまり施行する毎に半数は死ぬ若しくは重度の障害を負わされる、カリキュラムがそうなっているのである。
教育期間は意外に短い、十二歳を迎える年に成人、卒業を果たす。
これは村落の人口的に、それ以上続けると満了者が過疎り過ぎてパラッパラになってしまうからだ。
因みに厳しい教育で知られるあのスパルタですら成人年齢は十八歳だ、如何にゲタイの若者育成システムが無理ゲーだったかご想像頂きたい。
私、観察者の個人的な予測に過ぎないが、貧しい土地でのていのいい口減らしだったのでは? とか考えてしまう、自分の勘繰りが下種っぽくて悲しくなる。
おいおい、ちょっと待てよ! 十二歳で成人ってまだガキじゃんか! 少数精鋭っても戦闘要員しかいないしなっ! それに残りは死んだか生きていても大怪我の後遺症だろ? 社会として成り立たねーじゃねーか! はい、論破!
…………お忘れだろうか? 彼等、大概の傷、欠損や障害でも治る、ってか再生出来るのだが?
「いやあの時はまいったぜぇ、頭半分もってかれたからよぉ」
「脳みそ零れてたぜ?」
「ああ、そのせいなのかな、あんまり憶えて無いんだよなぁ」
「本当、治って良かったねぇ~」
的なやり取りが実在する民族だ、そう言った筈である、ゴホン。
それに、何て? 戦闘要員、ですって?
これも最初の辺りで言った筈だ、彼等は温厚で平和主義者だと、異論は認めない。
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です('v')
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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