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【 1786話】堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~

あらすじ・目次 


第三部 六章

リベルタドーレス ~解放者たち~

1786.ボンッ


 ペトラの背におんぶされながらしばらくの間、一頻ひとしきりワナワナしていたレオニードは正気を取り戻すと同時に口を開く。

『しかしそんな事が可能であればレイブ殿が言った永久機関も夢では無い…… 捕らえた魔物を永遠に喰い続ける事が出来れば我々極東に生きる魔獣は二度と飢えずに済むのだ、素晴らしいっ!』

 どうやら倫理とか憐憫れんびんとかはこの時代に伝えられていないらしい、非常に人間的な魔獣じゃないか。

 手前勝手で虐待上等なレオニードに土台のペトラが声を掛ける。

『残念だけどそうは上手く行かないわよ、搾って吸収するだけじゃ肉や臓器、皮なんかを除いた生命力しか得られないんだからね? しかも『回復』を行使するにも魔力、つまり生命力を消費するんだから! 回を重ねる度にお腹は減るし獲物だって衰弱して行っちゃうのよ? 都合の良い話なんて存在しない物なのよね』

 なるほど、生命保存の法則的な奴だな、これは。
 黒白トラのレオニードパパはまだ諦められないらしい。

『え、でも…… 試してみる価値はあるんじゃ無いですか? しかしたら――――』

『試したのよ、数千匹ものモンスターを飼育して、殺し掛けては回復させて、ね…… レイブお兄ちゃんが思い付くのよ? 賢い女王アリスが考えない訳無いじゃない! ほら、ハタンガには回復スキル持ちが一般的だったからね…… 結局それで……』

『それで? どうなったと?』

『ボンッよ』

『ぼ、ボン、です?』

 察するに徐々に費用対効果の悪さに気が付いた幹部連中、とりわけ主君のアリス自身が切れてぇ…… 恐らくキレた、んで死に掛けてプルってる衰弱モンスターを腹立ち混じりで一気に食い尽くした、とかそーゆー? んで爆発お亡くなり、手前でレイブとギレスラがとばっちり、的な部分を上手に省略した意味での、ボンッ、なのであろう、所謂いわゆる生兵法なまびょうほうって奴だな、困った物だ。

『ふーむ、ボンッ、ですかぁ~?』

『そうよ、ボンッよボンッ! 恐ろしいのよ!』

 だろうな…… あの辺り、死の代名詞的な場所になっているしな、ペトラよ、お前こそ気を付けろよ、罪を重ねちゃいかんよ、うん。

 最近はスキルの影響か変に拘りと独り言が増えてきた気がするし、再び妄執からの無茶行使、目論見外れで暴食、そしてボンッでは洒落にならない…… 特に身贔屓みびいきの権化、兄達の八つ当たりがハタンガの再来になる最悪な予想まで思い浮かんでしまう。

 過ちては即ち改むるにはばかることなかれ、だったか? 先人の教え、ことに孔子先生の言葉には頷かざる得ないストンがたっぷりだな、改めてくれペトラ。
 そんな風に、私、観察者が、学びて時に思えよっ! とか案じている間にも彼等の会話は自然に主旨を逸脱し始める。



お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です('v')
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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