【2069話】 堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
第三部 六章 リベルタドーレス ~解放者たち~
2069.ムスペルヘイムの系譜
「いやいや、錠を解くんじゃなかったです? まずそこをご説明して下さいよ!」
そう、ソコ。
「アレですかね? 瑠璃の御方とか言われて権能ムフフンとか言っちゃった手前、出来ませんとか今更、的なアレなんです? んー素直は美徳、正直に謝った方がカーイーですよ? 御令姉様ぁ~」
うんうん、その通り。
説明を求めるミロンとどこか下卑た感じのブロル、問われたサルガタナスは落ち着いた声音を変えずに答える。
『錠、と言う意味では開ける事は可能です、『技術的』にも『魔法的』にも、跡形もなく解き放つ事が出来ます、もう何も無かった様に只の空間の裂け目、子供とかが迷い込み易い開けっぴろげな神隠しポイントにする事は全っ然っ可能です、ただ……』
「ただ? 何です?」
「出来るんなら開けて欲しいんですけど?」
尤も至極だよ。
『アタシにこの錠を開ける事は出来ない! 何故なら一途な愛っ! 愛故なのですわっ!』
「はぁ?」
「はぁ?」
本当にはぁ? だよ……
サルガタナスは勝手に説明を続ける。
『このオートロックには『聖女と愉快な仲間たち』、所謂幸福寺の面々の様々なスキルや知識が使われているのです』
「ああ、そうですね」
「正確にはバアル式オートロック機構搭載型クラック、通称しすさんですよ?」
今更どーでも良いブロルの指摘だったが、水饅頭のサルガタナスは鷹揚に頷くエフェクト(表面)付きで答える。
『ええ、そのバアル式オートロック機構搭載型クラック、通称しすさんの中に使われていたのです…… 他ならぬ愛しのパズス様のバリアが! あの方が旅立つ前に現世に残された遺物、言わば惨めで哀れで薄汚くも矮小な人間共に惻隠した愛の証っ! つまりバアル式オートロック機構搭載型クラックfeatパズス様、通称しすさんwith鉄壁スペシャルっ! アタシにはそれを無効化するなんて…… 出来ません、ええ、ええっ、出来ませんともっ!』
エフェクトはオヨヨと言った物に変わった、中々芸が細かいな。
ミロブロは思った。
――――コイツ何言ってんだ? フューチャリング? ウィズ? 全く判らん。
――――なるほど、さんざん不敬だなんだ言っていた癖に結局は自分の恋愛感情優先かよ…… パズスとかゆー奴への劣情が至高なんじゃねーか! ん? パズス? あれ? どっかで聞いたような……
思ってはいても無言のままな二人には構わず、サルガタナス水の言葉は更に続く。
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です。
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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