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【連載小説】堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~

あらすじ・目次 


第三部 六章

リベルタドーレス ~解放者たち~

1267.職人気質


 最早、何をどうやって充填すれば良いのか、全ての知見を出し尽くしたぺトラは小さく嘆息を洩らした後、気分を変えるように呟きを洩らしたのである。

『ふぅ~、中々難しいわねぇ~、あれ? そう言えばテューポーンさんはどこに行ったのかしら? レイブお兄ちゃん知ってるぅ?』

「は? あっ、私ですか? 存じ上げませんが? それより、魔石を充填したら渡して下さい、待っていますんで……」

『あ、ああ、はい…… 判りました』

 ピッチリとした正座のままで何故だか敬語。
 レイブの変なプロ意識に触れたぺトラはもう一人の兄に視線を移す。

『レプタイル…… 爬虫類…… 変温動物…… 進化、か…… 進化って何だ? 意味! 意味などあるのか? いや、存在は現実でそこに意味は必要無いのか? 存在? 存在とは? 質量、そうか! いや、そもそも質量とは電子の干渉による影響力に過ぎないのではないだろうか? 我は…… ドラゴン? 爬虫類、か…… レプタイル…… 爬虫類…… 変温――――』

 ぞっくっ!

 ぺトラは瞬時に兄、ギレスラから眼を背けた。
 どうやら形而上けいじじょうの袋小路から脱出不可能に陥っている事が容易く想像出来たからである。
 今この状況で関わっても碌な事にならないのは本能の全てが彼女に教えていた。

 仕方なく視線を戻したぺトラは身動みじろぎ一つしていないレイブのリペアに取り掛かる。

『ねえ、レイブお兄ちゃん』

「………………」

 返事は無い、それ所か尻を乗せたふくらはぎも膝に置いた両手もピクリとも反応しないまま、正した姿勢で前方にある壁をジッと見つめている姿からは、落ち着き払った浅い呼吸音が一定の間隔を守って響いているだけだ。

 何の求道者だよ、そんなツッコミを無理やり飲み込んだぺトラは声掛けを重ねる。

『もうっ、無視しないでよ! アタシ行き詰っちゃたからさ、何か関係の無い話でもして気分転換したいのよ! ね、おしゃべりに付き合ってくれない?』

「…………え? 魔石ですか? 何か?」

 狂っているのか? 魔石の事なんて一言も無かったが……
 まあ、タイプは違えどぺトラが兄と呼ぶ存在は、揃ってストレスに弱い事だけは良く判る。
 ニンゲンにも竜にも自分の存在意義みたいなものが必要なのだろう、生き甲斐も大事って聞くしね。

 しかし、ぺトラもこの状態を放置して、おかしくなった兄達の介護に残りの時間を費やす事はできない、ってより嫌だ。
 故に、リペア作業を続けたのである。

『魔石じゃないわよ! それよりダソス・ダロスに会うのが楽しみよね! 大きいわよー! 本当に山みたいなんだからー♪』

「山、ですか? それは、大きな魔石ですね、魔力の吸収が大変そうです」

 重症らしい、が、ぺトラは諦めない。

『や、やだー、魔石じゃなくて猪、豚猪の話よー! 『森王』の事っ!』

「………………」

『れ、レイブお兄ちゃん?』

「あ、私ですか? 魔石が如何致しました?」

 これ治るか? ぺトラは顔を引き攣らせながらも困難な修理に挑む。

『もー! しっかりしてよー! ダソス・ダロスに会った後会うんでしょ? そんな調子じゃ笑われちゃうわよ? 楽しみにしてたじゃない、ゲッコーの三つ子達』

 ピクッ!

 レイブが三つ子の言葉に僅かながら反応する様子を見逃すぺトラではなかった。
 ここを好機とばかりに畳み掛ける。 最早、何をどうやって充填すれば良いのか、全ての知見を出し尽くしたぺトラは小さく嘆息を洩らした後、気分を変えるように呟きを洩らしたのである。

『ふぅ~、中々難しいわねぇ~、あれ? そう言えばテューポーンさんはどこに行ったのかしら? レイブお兄ちゃん知ってるぅ?』

「は? あっ、私ですか? 存じ上げませんが? それより、魔石を充填したら渡して下さい、待っていますんで……」

『あ、ああ、はい…… 判りました』

 ピッチリとした正座のままで何故だか敬語。
 レイブの変なプロ意識に触れたぺトラはもう一人の兄に視線を移す。

『レプタイル…… 爬虫類…… 変温動物…… 進化、か…… 進化って何だ? 意味! 意味などあるのか? いや、存在は現実でそこに意味は必要無いのか? 存在? 存在とは? 質量、そうか! いや、そもそも質量とは電子の干渉による影響力に過ぎないのではないだろうか? 我は…… ドラゴン? 爬虫類、か…… レプタイル…… 爬虫類…… 変温――――』

 ぞっくっ!

 ぺトラは瞬時に兄、ギレスラから眼を背けた。
 どうやら形而上けいじじょうの袋小路から脱出不可能に陥っている事が容易く想像出来たからである。
 今この状況で関わっても碌な事にならないのは本能の全てが彼女に教えていた。

 仕方なく視線を戻したぺトラは身動みじろぎ一つしていないレイブのリペアに取り掛かる。

『ねえ、レイブお兄ちゃん』

「………………」

 返事は無い、それ所か尻を乗せたふくらはぎも膝に置いた両手もピクリとも反応しないまま、正した姿勢で前方にある壁をジッと見つめている姿からは、落ち着き払った浅い呼吸音が一定の間隔を守って響いているだけだ。

 何の求道者だよ、そんなツッコミを無理やり飲み込んだぺトラは声掛けを重ねる。

『もうっ、無視しないでよ! アタシ行き詰っちゃたからさ、何か関係の無い話でもして気分転換したいのよ! ね、おしゃべりに付き合ってくれない?』

「…………え? 魔石ですか? 何か?」

 狂っているのか? 魔石の事なんて一言も無かったが……
 まあ、タイプは違えどぺトラが兄と呼ぶ存在は、揃ってストレスに弱い事だけは良く判る。
 ニンゲンにも竜にも自分の存在意義みたいなものが必要なのだろう、生き甲斐も大事って聞くしね。

 しかし、ぺトラもこの状態を放置して、おかしくなった兄達の介護に残りの時間を費やす事はできない、ってより嫌だ。
 故に、リペア作業を続けたのである。

『魔石じゃないわよ! それよりダソス・ダロスに会うのが楽しみよね! 大きいわよー! 本当に山みたいなんだからー♪』

「山、ですか? それは、大きな魔石ですね、魔力の吸収が大変そうです」

 重症らしい、が、ぺトラは諦めない。

『や、やだー、魔石じゃなくて猪、豚猪の話よー! 『森王』の事っ!』

「………………」

『れ、レイブお兄ちゃん?』

「あ、私ですか? 魔石が如何致しました?」

 これ治るか? ぺトラは顔を引き攣らせながらも困難な修理に挑む。

『もー! しっかりしてよー! ダソス・ダロスに会った後会うんでしょ? そんな調子じゃ笑われちゃうわよ? 楽しみにしてたじゃない、ゲッコーの三つ子達』

 ピクッ!

 レイブが三つ子の言葉に僅かながら反応する様子を見逃すぺトラではなかった。
 ここを好機とばかりに畳み掛ける。



お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です('v')
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。

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