【連載小説】堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
あらすじ・目次
第三部 六章
リベルタドーレス ~解放者たち~
1464.オーガキング
割と騒々しく賑やかになった座に、シドは興味を覚えた様である。
「ん? ズィナミ? 誰だい? 悪魔なのかな?」
レイブは端的に答える。
「いいえニンゲンですよ、現鬼王ですね、そいつって二、三百年生きてる婆なんですけど見た目は小娘なんですよ」
シドの頷きはヤケに大きな物である。
「あー鬼の王、オーガキングねー、そっかそっか、と言う事はボティスのスキル、『鋼体術』の継承者だったりしちゃうのかな? その娘?」
レイブは頑なに組み続けていた腕を解き、身を乗り出して尋ねる。
「ボティス? 鋼体術の? えっとお知り合いなんです?」
「ああ、私の部下だよ、そいつが天に向かう前にオンドレとバックルに頼まれてね、ニンゲンの内何人かにスキルを伝授したんだよ」
「オンドレとバックル、さ、様に? へ、へー……」
レイブ、と言うか全魔術師にとって思い掛けないビッグネームが飛び出した。
あのチンピラ兄弟もこの時代ではスターゲイザーなんて呼ばれちゃって伝説の人物だったりするのだ。
面食らって口を閉ざしたレイブを放置してシドの言葉が続く。
「残念ながら竜君、ギレスラ君の予想は見当違いだねー、確かにボティスは有力な悪魔だけどさ、私同様善悪やコユキのスキルは習得出来なかったからねー、今回の切欠は又、別、そーゆー事だねー」
「あーそーゆー」
再び腕を組んだレイブ。
一方駄目出しをされてしまったギレスラはまだ諦め切れないらしく未練めいた言葉を発する。
『むーん、全ての根源はズィナミだと思ったのだがぁ、残念なのだー』
ペトラは慰める感じの口調である。
『まぁ、アタシ達的な諸悪については彼女が要因なんだけどね、考えてみれば呪いとか魔力集積装置とかになると確かに別次元の話だったわよね』
『うむ、呪いのコインと光影さんの魔力集積装置であるからな、当然と言えば当然なのだ』
「な、何だってぇーっ! 光影? それに、こ、コインーっ?」
自身の部下であるボティス関係の話には呆気無く駄目出し一択だったシド、と言うか中身のアガリアレプト。
そりゃそうだろう、今話し合っているのは善悪からレイブに謎のジャンプを果たしたエクスプライムについてなのだ。
関係の無い事を話し出したぺトラが悪いし、安易に乗っかったギレスラも同罪だろう。
馬鹿な奴等だ…… そういつも以上に見下し始めたレイブの判断は時期尚早だったらしい。
愚かな筈の豚と竜、弟妹が悔し紛れに口走った単語、コインと光影のキーワードにアガリアレプト入りシドは本日二度目の『何だって』リアクションを持って答えたのである。
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です('v')
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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