【1877話】堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
あらすじ・目次
第三部 六章
リベルタドーレス ~解放者たち~
1877.尻に角
チャレンジャー以外の一般的な生き物は現状に必要無ければ無駄に疲れる様な真似はしない、生きる事に精一杯だからだ。
とは言え、自身の上位にある個体、所謂オヤビン的な立場の意図で強要される事もある…… 以前の観察でご紹介した銀鮒ナッキの『同化』なんかが最たる例だろう。
自分の配下に対して、強引にスキルや特性を付与する、使い方によっては非常に凶悪な技だ。
しかし、この『同化』であっても獲得したスキルの効果は各々違い、基本的にはナッキより劣化している場合が多く見られていた。
やはり三つ目のスキル習得方法は他の二つより精度が落ちる様だ。
これら三つがスキル習得で取られる手段である。
四つ目はあると言えばあるのだが決してお勧め出来る方法ではない。
あくまでも余談としてお伝えするならば、苦難の道、そのものなのである。
人を始めあらゆる生き物は希望、儚くも虚しき望みを強く願う事がある、所謂、渇望って奴だ。
畜生っ! 俺がもっと男前であったならぁっ!
くうぅっ! こんな釣り針如きっ! 容易に噛み千切ってくれるわっ!
あぁ、アタシがGカップだったら良かったの? ねぇ? それだけの事なのっ?
ライオンに噛まれた尻が痛ぇっ! ワシの尻に鋭い角さえ生えていればぁっ!
これらが渇望だ。
悪魔を始めとしたスキル所持者に会えない、若しくは出会えても親しくなれなかった者の中には、諦めが悪いと言うか物事に異常な執着を見せる者が極々稀に現れる。
彼等が手探りで間違いを犯し続け、転んでのた打ち回り、周囲から馬鹿だ阿呆だ狂っていると揶揄されながら奇行を繰り返し、偶然と幸運で辿り着く、それが四つ目のスキル取得方法なのだ。
我々悪魔から見ればほんの一瞬、瞬きにすら満た無い時間とは言え、本人からすれば貴重な生涯のほぼ全てを費やして得た能力…… それを笑う事など出来様筈も無い。
例えそれが、汚い尻から伸びた歪な角であっても、だ。
そして彼等は神、又は悪魔と称されるのだ、若しくは尻ツノ様とかかも知れない。
しかしこれは非常に稀有な例であり、尻ツノ様なんているかどうかは知らない、ってか私、観察者は聞いた事も無いし今後も出来る限り会いたくも無い、絶対。
と、結構長尺でご説明した通り、本気でスキルを習得しようと思えば最善は悪魔から譲渡される、次善として依り代に選ばれるしかない。
皆さんの時代で人間の総数は八十億とか言われていたか…… 対して悪魔は四十万前後だった筈、単純計算で二万分の一の確率、僅かに0.005%だけしか手に入れる可能性すら持てない事になる。
無論、悪魔は単純ではない。
皆さんの時代でもアガリアレプトはアメーバしか見ていないし配下も水棲生物にしか興味無しだ。
ネヴィラスは線香花火に夢中だしサルガタナスも滝行にほくそ笑みカイムも楽しく嘘を吐いている事だろう。
つまり人間がスキルを手に入れる手段は限りなくゼロに等しい。
とは言え、ほぼゼロであってゼロでは無い、幸運にして尻に角が生えた場合は是非大切にするのが良かろう…… 但し私は会たく無い、絶対! あっちに行けっ! ※大事な事なので二度目です
ゴホン、皆さんの尻に角が生えていない理由をお判り頂けた、そうでは無かろうか。
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です('v')
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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