【連載小説】堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
あらすじ・目次
第三部 六章
リベルタドーレス ~解放者たち~
1754.レイブの矜持
「ほら、行くぞ!」
話を打ち切りどんどん歩き出そうとするレイブにガトは再び声を掛ける。
「ちょっと待ちなさいよ」
「んだよ、しっつこいなーっ」
確かに…… 他なら無いレイブ本人が言っているんだからもう良いじゃんっ! あれか? 構って欲しい心が臨界突破してしまったとか? そーゆーの自分独りで処理しなくちゃね、傍迷惑だからさ。
傍迷惑で小児病的なガトは、生意気にもレイブに対して更なる言葉を投げ掛ける、面倒臭いな。
「皆の前に行くんならさ…… せめてその涙と鼻位拭いてからにしなさいよね!」
…………確かにな。
「あっ、何でだ? こ、こんな……」
悪の中の悪、サタナキア入りのガトは、チュニックの懐から手拭状の布切れを取り出して差し出しながら言葉を続ける。
「ほらっ、アンタって本当に馬鹿なのね」
「お、おう、ありがとな」 チーン!
勢い良く鼻をかんだレイブは自分のローブの袖で目をゴシゴシやっている。
見るからに薄汚れたローブ…… ものもらい、所謂めばちこの危機では無いだろうか? 心配が募る。
「あ、洗って返すから」
「良いわよ、アタシってバアルに化ければ『クリーンネス』とか使えるから」
「そっか、便利だな」
「まあね」
汚れた布を笑顔で受け取るガトはレイブを支える様に、極々自然に腕を組み仲間達の声に向かって歩き出した。
無理やり泣き止んだレイブは、肘から伝わる彼女の胸の膨らみに少しだけ下卑た笑いを浮かべたのである…… 最低だな、もうフラれちまえば良いのに。
『レイブお兄ちゃん! 見てよっ、この大成果をっ! フッフーン♪』
自ら背負ってきた大量のモンスター肉、まあ遺骸を前に誇らし気に鼻を鳴らす妹、ペトラにレイブは返す。
「おうっ、凄いなこりゃ! しかし、干すのも大苦労だろコレ?」
なるほど、レイブの言った通り、ここ最近では見なかった程の獲物を仕留めて来たらしい。
どこかで枝肉状態まで加工して来たらしいモンスターは幾重にも重なり、更にピストン輸送の赤竜が忙しなく飛び立って行く様子からは、向かった先で到着を待つミロブロの姿まで、常と違った大忙しな捻り鉢巻付きで容易に再生されてしまう程だ。
切り分け、塩を摺り込み、日に干すだけでも大事業、ちょっとした食品加工業の繁忙期的なおおわらわになるだろう事が想像出来た。
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です('v')
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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