【連載小説】堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
あらすじ・目次
第三部 六章
リベルタドーレス ~解放者たち~
1352.激白
嘆き続けるぺトラは少しづつゆっくりとだが自分に起こった出来事について説明をし始めた。
回想の始まりは、あの日、いつもの様にハタンガの中心に聳える山頂の宮殿で、ボーっとしている場面からであった。
昼食は何にしようかな、そんな日課の思索中、変化は突然彼女を襲ったと言う。
長い間、襲い来る魔力から玉座を護り続け、数多のモンスターを屠って来た彼女にとっても、それは未知の感覚だったそうだ。
予兆も無く侵入してきた魔力は余りにも濃厚かつ大量で、あっと言う間も置かずに彼女の全身を侵し切ってしまったらしい。
過剰な生命力で満たされた肉体の神経網は、まるで電撃でも流されたかの様に鋭敏さを強制され捲り、その衝動は頭の天辺から全ての指先、果ては尻尾の先端まで行き渡ったのだと言う。
転じて身中の各機能は動きを制されてしまった様で、内臓を掻き回されてでもいる様な気持ち悪い感覚に妙な息苦しさが加わり、全身の皮膚が粟立つと共に急激な体温上昇による異常な量の発汗を伴っていたそうだ。
嗚咽の中、そこまで語ったぺトラは、流れ落ちる涙を拭おうともしないで、
『決してエロ話じゃないんだからね』
そんな言葉を何度も何度も繰り返していたが、聞かされている中にそんな事を想像している馬鹿は皆無であった為、一々話の腰を折る確認に、
「「「『『「うるせーなぁ、さっさと話せよ」』』」」」
とか思われたりしていたのである。
散々待たされた結果、その直後、ペトラっつーかアリスの記憶は途切れたそうだ。
彼女自身の分析によると、
『押し寄せ続ける間隔が徐々に短くなって行ったから、どこかでアタシの臨界を越えたんだと思う…… つまり、絶頂に達して逝ってしまった、って事だと思うのよ…… 爆死ね』
全員が心中で唸った。
――――そこには言わねーのかよ! こいつワザとそれっぽく話してねーか?
と。
死んだー、そう思った彼女の意識が戻ったのは次の瞬間だった、少なくとも彼女自身の感覚ではタイムラグはゼロだったと言う。
目を開いた瞬間、鋭くて汚い牙が並んだ巨大な口が自分の顔に迫って来るのが見えたそうだ。
――――やられるっ! (犯る? 殺る?)
そう思った瞬間、本能的に繰り出した猪突的猛進は、相手の牙どころか上顎の殆どを粉砕していたらしい。
振り返って見ると、顔半分をなくした狼タイプのモンスター、マッドウルフがピューピュー血液を撒き散らしている場面だったと言う。
『やばかったわ、もう少しで独りよがりで歪な欲望の毒牙に掛かる寸前だったって訳よ』
当時を振り返るような目で語ったペトラに、やっぱり、そう思った聞き手の面々は無表情なままで声を揃える。
「「「『『「へー」』』」」」
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です('v')
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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