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【連載小説】堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~

あらすじ・目次 


第三部 六章

リベルタドーレス ~解放者たち~

1117.知育玩具


 豚猪であり魔獣であるペトラは、特段の修行などせずとも生まれつき魔力を吸い上げてしまう性質を持つ。
 過度に吸収した場合には体躯が膨張し、度を超えれば文字通り爆死、弾けて死んでしまうのだ。

 自らの意思で吸収を抑制できない魔獣、しくは達観した倫理観で世の中の役に立とうと思い立った魔獣が好んで就く役目が、魔術師や闘竜と共に歩むスリーマンセルに加わる事なのである。

 空気中に漂う魔力やモンスターの生命エネルギーを吸収し続ける魔獣にとって、魔石に内包された魔力如き、わざわざ意識せずとも側に有るだけで枯渇させる事は容易、いや至極当然な事の筈なのだが……

『吸えないわ…… 何、これ?』

『で、あろう? くふふふ、くはははっ、クゥッハッハハハアァーッ!』

 どうやらペトラには吸えないらしい。

『グァッ? マジか?』

「どれどれ?」

 本来魔力吸収なんか出来ない筈の生き物でありながら、取り付く事でモンスターの魔力を吸収できるようになっているギレスラや、意識する事で生木からでも生命力を吸い取れるレイブも興味を持ったようで各々魔石から魔力を取り出そうとし始めている。

 ややあって呟いた言葉は見事にシンクロしていた。

『駄目だな、吸えない』

「うん駄目だ、何だこれ?」

 アスタロトが浮かべているのは満面の笑み、思ったとおりの反応にご満悦らしい。

『だろう? このモンスターどもの魔核、いや魔石にはな、我の『反射リフレクション』の効果を表面に施してあるのだぞ? くふふふ』

「『反射リフレクション』? ああ、それで」

『なるほど、吸収しようとする行為すら弾かれる訳か』

『その通り! 但し工夫を凝らせば吸えるんだぞ! さてどうする? ギブアップかなぁ? くふふふ』

 悪戯いたずらそうな笑みを浮かべて挑発的に言うアスタロト。
 これはあれだな、試練とかそういった物なんかじゃなく娯楽的な? 食後のちょっとした謎掛けやパズル的なヤツだと思われる。
 解けるかな? ってやつであろう。

 にしてもたったの数日で随分馴染んだ物だな…… まあ、スリーマンセルが揃って内包している魔神相手だったら文字通り一心同体、こんな感じなのかもしれないが……
 アスタロトとしても、最初に明日から鍛錬しろとか言っている所を見るとかなりの自身作、長いスパンで遊べるアイテム的に設定してあるのではなかろうか? きっと敢えての難問なのだろう。

 魔力を吸う事には人一倍長けている筈、そう自負しているペトラが唸る。

『うーん…… これ本当に吸えるのかなぁ? てんで反応が、って! あ、あああっ!』

「むむっ! どうしたのさペトラ!」

『吸えたのか? 吸えたんだろ? どうやったのだ! 教えてくれいっ!』



お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です('v')
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。

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