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【連載小説】堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~

あらすじ・目次 


第三部 六章

リベルタドーレス ~解放者たち~

1274.虫の報せ?


「おいおい、こりゃ淒いな」

『う、うん、大変な事になったわね』

 レイブとペトラも定位置に留まっている場合ではないと判断したのだろう、早々と安全そうなギレスラの背後へと移動を済ませている。

 レイブは額に浮かんだ大粒の汗を拭いながらぺトラに言う。

「にしてもおかしくないか? モンスターの魔石って確か炭素ベース、ダイヤモンドなんだろ? ガラス質の融点位で融けるんじゃなかったか?」

 ペトラもフルダークネスの黒毛をびっしょりにしながら首を傾げている。

『うーん? 個体によってはグラファイトも有るみたいだけど、それにしてもそろそろ融けるか発火する筈なのよね~? 岩まで溶けてるんだから千二百度は超えてるだろうし……』

「だよな? まあ、ギレスラの内に秘めていた情熱なんだ、納得いくまでやらせてみようぜ」

『そうね』

 おいっ、他人の家、いいや迎賓館だぞ? 少しは遠慮しろよ、全く……
 私の言葉は例の如く届けられずに狂気の実験? 有り体に言えば破壊活動が止められる事はなかった。

 当のギレスラも何やら楽しくなって来たらしく、口元にいびつな笑みを湛えて訳の分からない奇声を上げながら熱量を高め続けているようだ。

『クアアアァァァァーーーーッ! うちゅーうぅぅぅっ! クアアアァァァーッ!』

 狂気のブレスはマントルか太陽の表面でも目指しているのか大変楽しそうに継続している。
 背後には汗だく真顔で見つめるレイブとペトラである。

 何とも表現しがたいカオス、床や壁、天井からポタポタとマグマが降り落ちている異常空間に、姿を顕した存在の声が響き渡った。

『ジ? ジジジッー! ジーッジーッ!』

「おっ、テューポーンさんか、おかえり」

『おかえりなさい』

『ジジジ? ジーッ! ジーッ! ジッジッジイィッ! ギギイッ! ギギギィッ!』

「へ?」

『なあに?』

 何かを必死に訴えようとしているバッタのテューポーンに、揃って小首を傾げて分からないアピールで返すレイブとペトラ。
 この馬鹿共には何を言っても無駄だ、そう判断したのか、テューポーンはこの状況の元凶だろう抜け作に向かって飛翔をしたのである。

『うーちゅーっ! カハハッ! うーっちゅーっうーっ! クハハッ! うーっちゅグハァッ!』

 バゴッ! クラクラ、ズズーンッ!

 無言のまま繰り出された後ろ蹴りは、たった一発で狂竜と化したギレスラの意識を刈り取った。
 顎に良い角度で決まったからな、流石は『百頭の魔』と呼ばれる魔王と言った所か。

 テューポーンは、その場にぶっ倒れ崩れ落ちたギレスラを放置したままで、天井に向かって飛び上がり、躊躇する事無く蹴りの連打を叩き込んだ。

ドゴッ! バゴバゴッ! ズドドドドッ! ガラガラガラガラガラッ!

 天井だけに留まらず四方の壁を続け様に打ち抜いた蹴りの威力は相変わらず強大だったらしく、程無く崩れ落ちたのだが、構造的にこの部屋が迎賓館全体の心柱にでもなっていたのだろうか、崩壊は建物全体に広がり続け、迎賓館自体が瓦礫の山と化してしまったのである。



お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です('v')
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。

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