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【連載小説】堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~

あらすじ・目次 


第三部 六章

リベルタドーレス ~解放者たち~

1593.時既に遅し


 前方確認の大切さや、暴れるんなら表でやりなさいっ! だとかを理解出来ないニーズヘッグは細切れの言葉を放つ。

『た、大した物、だな、吸血鬼…… しかし、こ、このまま易々とやられは、せ、せん』

「いや我輩は何もしてないでは無いですか! それより、あっ! ああーっ!」

 ドゴンッ! グシャッ! バゴンッ! メキョッ!

『グワアガガガガアァァァァーッ!』

「うわあっ! ギ、ギレスラ様ぁーぁっ!」

 更に二箇所の突起に良いのを貰ったギレスラは、飛翔の勢いそのままに出口に向けて吹き飛んでいった。
 花弁の様にクルクルとスピンしながら離れて行く姿からは、既に何の発言も呻き声すら聞こえない、恐らく気を失っているのではなかろうか。

 はっきり言えるのは最初の一撃で噴出した顔面の出血に加え、尻尾の付け根、更に片方の翼が滅茶苦茶な損傷を負っている事だ、尻尾なんかプランプラン取れ掛けて見える。
 やはり無闇に後方に飛行するのは危険極まりないのだ。
 オーディエンスの皆さんも空を飛ぶ場合には十二分に注意する事をお薦めしておこう。

 飛ばされて硬い地面を転がされ捲くったギレスラだったが、辛うじて、本当にギリギリ生きていた。
 見た目はもう召される寸前、しくは更に先、所謂いわゆるドラゴンゾンビみたいでズタボロ、まるで敗者そのものであったが、そこはそれ、ニーズヘッグの意地かはたまた最強の誉れ高い北の魔術師の弟子としての矜持きょうじか、気丈にも自らの血で染まった視界の先を見つめてわずかながら目を見開いたのである。
 そこには巨大な蝙蝠の群れに襲われているクルン=ウラフの獣人達が逃げ惑う姿が映っていた。
 
 薄れ行く意識の中でギレスラは思う。

――――しまった! 吸血鬼共は最初から我等をたばかっていたのだ! 従う振りをしてこちらの油断を誘うとは何と悪辣あくらつな! こんな事になるのなら頼り甲斐の無いレイブでは無く我がリーダーをやっておくのであったわぁ! さすればムザムザ蹂躙される事も無かった物をぉ、む、無念だ…… む? あそこに落ちているのは村長マッチのてのひら、つまり高級素材『熊の手』なのか? 哀れな…… ああ、その先から転がって来ているのはハンペラ達の頭だな…… 驚いた表情のままやられてしまったのか…… す、ま、ぬ…… 最早、かたきひとつ討っては、や、れ、ぬ……



お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です('v')
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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