【1846話】堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
あらすじ・目次
第三部 六章
リベルタドーレス ~解放者たち~
1846.グルグルの力を一つに
目の前で起こった衝突に目を白黒させるレオニードに、彼を守ろうと立ち塞がったレイブ、未だ瞳に狂気を帯びたままのペトラ、見守るギレスラと脇役達、飽きて草叢に向かうバッタ、最初の声は猛り捲る黒猪から発せられた。
『ば、馬鹿なっ! 幾らレイブお兄ちゃんだとてこの重量差、ましてや豚猪のダッシュ力まで乗算された突進を止められる訳がっ! な、何故なのっ!』
やや棒読みっぽい台詞は驚いたせいだろう、きっとそうだ。
そんなペトラの疑問にノービスのレオニードは白黒のフレームレートを24位まで上げて、事情に詳しそうなレイブに注目する。
巨大な突進物を伸ばした両腕で食い止める姿はまるでスピード違反真っ最中のトラックに抗う無謀な馬鹿に見えた。
念の為に言っておくが軽トラや1tとかじゃない、爆走する25tトレーラーに立ち向かう馬鹿だ、つまり大馬鹿である。
ネコ科の鋭い聴覚は小声で呟く大馬鹿の微かな声を拾う。
『ぐ、グルグル?』
思わず呟きを発したレオニードにレイブの声が返る。
「そう! 如何に重量や物理的な速度で勝っていようとも、体内を流れる魔力の量に大差は無い! 更にその還流速度は兄である俺に一日の長がある! ならばっ! 同じ技で俺を押し切る事は不可能! 無駄なのだぁっ!」
『おおおっ!』
『ブヒイィッ! 押し潰してやるわっ! グールグールグール』
「無駄ぁっ! グルグルグルグル!」
なんと、ペトラはレイブごとレオニードを押し潰さんとグールグールやり始め、レイブはそれ以上の速さでグルグルし出したではないかっ! 互いに少し棒な事を除けばガチに見える。
レオニードは考える。
――――そうか、グルグルにはそんな嘘みたいな効果も! それでレイブ、いやレイブ殿はギリギリまでグルグルやれと俺、いや私に言っていてくれたのか…… それなのに私は! ああっ! 今更だが私にも出来る事は無いだろうかっ! このままではレイブ殿が私の為に犠牲にぃっ!
『熟練のグルグルは使用者のスキル効果、そして肉体の再生に劇的なバフを与える、しかし、実力を遥かに超えた能力行使は術者の精神力、つまりガッツに依る部分が大きいのだ! 諦めたらそこで終り…… その状態で当事者以外に出来る事はたった一つ……』
『ぎ、ギレスラ君?』
いつの間にかレイブとペトラの対決場所を通り過ぎ、自分の横まで来ていたギレスラを見上げるレオニード、ややキョトンみが強い表情だが当のギレスラは関係無しに言葉を続ける。
『それは、応援だけなのだっ! グルグルグルグル、レイブッ! グルグルグルグル、レイブッ!』
『え? 応援? えっ、え?』
「「グルグルグルグル、レッイッブッ! グルグルグルグル、レッイッブッ!」」
『ほら、親父も一緒にっ! グルグルグルグル、レッイッブッ! さあっ!』
『お、おう』
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です('v')
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
Copyright(C)2019-KEY-STU
いいなと思ったら応援しよう!
励みになります (*๓´╰╯`๓)♡