【連載小説】堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
あらすじ・目次
第三部 六章
リベルタドーレス ~解放者たち~
1670.縁組
寝そべったままチラリと向けた視線の先には、神聖隊の豪奢な歩兵装備に身を包んだ元パン屋とレンガ積みが如何にもソレっぽくキリっとした表情で立っている姿がある、フレームにダイレクト、ズームイン状態だ。
僅かに目を見開いたカーミラの口元が引き攣る、んが、それを見逃す程ハスドルバルは朴念仁でも非モテ鈍感バカでもない。
言われる前に事前フォロー、モテに隙や慢心はタブーなのである。
「無論の事だが彼等に憑依したレッサーではなく、そなたにはそれなりの格式を持った悪魔を憑けさせて貰うがな! ダキア直系の娘、か…… うむ、我が副官ギスコ、若しくは我が弟マゴを憑依させてやろうではないか! それならば否はあるまい! どうだ?」
おおっ、結構な大物じゃないかっ!
ギスコは彼の副官であると同時に腹違いの弟、因みにファーストネームも同じ頃生まれた彼と全く同じなハスドルバルである、親父ハミルカルの適当さを感じざるを得ないある意味悲劇だが、まあ大物である事に間違いは無い。
更にもう一人の候補者、マゴはハンニバルとハスドルバルの弟、こちらは両親とも同じ正真正銘のバルカ家の男子である。
ハスドルバルが戦死した後、二人は力を合わせてカルタゴ軍を率い、イスパニアの協力を得て彼の仇、ローマを懲らしめ捲くったのである。
純粋な兄への想いに正嫡も妾腹も無かったのだ、ちょっと感動したりするよね。
そんなハスドルバルにとって掛け替えの無い弟達を薦められたカーミラは陰気な表情のままで答える。
「え、やだよ、そんなの、嫌……」
「んなっ! 嫌、だと? し、しかし家柄も能力も充分だと思うのだが…… ダキアの娘よ、一体どこが嫌だと言うのだ?」
まあそうだろうな…… 聞かれたカーミラは俯いたままの顔を少し赤らめながらボソリと返す。
「こ、股間に…… あの、おしっこがピューッって、放物線のぉ…… ニョロニョロ、がぁ…… キャッ!」
なるほど、あのニョロニョロが嫌なのだなぁ…… 恐らく二日前のパン屋とレンガ積みの放尿を頭から被った件がトラウマ的になってしまっているんだなぁ、まあそうなるかもな? 多感な年代だしね。
んな事は一切与り知らないハスドルバルは抗議を込めた声音で答える。
「いやしかし…… あのニョロニョロは男であれば誰にもぶら下がっている物だし、そもそも男にとっても女にとっても決して忌むべき物では――――」
「嫌っ! 汚らわしいっ!」
「うーむ……」
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です('v')
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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