【2040話】 堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
第三部 六章 リベルタドーレス ~解放者たち~
2040.裸一貫
狂ってしまったのか? パダンパの危惧はすぐ杞憂へと変わった。
ハンペラを注意したガトによって見ろ、そう指示された場所は他ならぬ鏡面、そこに映し出された風景だったのだ。
覗き込んだ画面には、見た事も無い程濃い緑に包まれた渓谷で準備運動を頑張るレイブの姿が映し出されている。
ここまでの流れ的に考えれば、ここは日本、伝説の極東の地、なのだろう。
文明と無縁、そう表現して差し支えないだろう渓谷の水場、瀬と呼ぶべきか淵と言うか、両側に切り立った崖を従えた様は、正に深山幽谷の趣きって所だろう。
皆さんに判り易く表せば、非常に日本的な山奥だね。
淵は湧水池なのか、滾々と溢れる水は先のせせらぎを清浄な音と共に幽玄に包み込んでもいる。
その水辺でレイブは真剣な眼差しで屹立している、素っ裸で。
こちらでもちょいちょい散見されていた姿ではあったが、パダンパは率直な疑問を持つ。
――――叔父さん…… 伝説の地でも裸…… ヤッパそっち系? 脱ぎたい感じの人、なのかな?
と……
ギレスラの呟きは低く幾分くぐもっている。
『む? 相手が出て来たがぁ…… 今度の奴は腹が赤くないのだっ!』
ペトラは相槌と共に返す。
『うん、さっきの奴等より体も大きいみたいね…… それでレイブお兄ちゃんも裸になったのね……』
『うむ、いよいよ本気、そーゆー事なのだ』
『ええ、そうね』
パダンパは混乱していた。
消えてしまった筈のレイブが不思議な場所で生きていた、更に何かと闘っているらしく、敵が強くなったから素っ裸、らしい。
どうやら、バアル式オートロック機構搭載型クラック、通称しすさんがどうにかして映し出す映像に皆は夢中だった様だ。
一体どうやって? 裸になる事で強く? 寧ろ防御力が下がるのでは? 丸出しだし…… 尊厳って?
そんな素朴な疑問を抱えたまま、パダンパは現状について更なる情報を得る為に行動を起こした。
具体的には一番話し易そうなハンペラお猿の後ろに回り込んでそっと問い掛けたのである。
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です。
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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