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【連載小説】堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~

あらすじ・目次 


第三部 六章

リベルタドーレス ~解放者たち~

1252.迎賓館


「三つ子の伝い歩きの代わりがコレかよ、はぁーあぁー」

『ちぇっ!』

『無念……』

『ギギー』

 少し前のやり取りと全く同じ沈痛な表情を浮かべたスリーマンセルとバッタの前には、同じ形で色違いの住宅に四方を囲まれた広場、と言うより空き地の真ん中に、この集落にしてはやけに頑丈そうな造りの石の建物が入り口らしい鉄格子と一緒に、色気や可愛らしさの欠片も無く一行を出迎えていたのである。

 それにしてもこの建造物。
 がっくりと肩を落としたレイブ達こそ気付いていないが、長い時を観察し続けてきた私の目には、古い時代に良く見た石牢にしか思えない。

「ここが大切なお客様に休んで頂く為の場所、迎賓館です、ダソス・ダロス様にお目通り出来るよう取り計らいますのでその間、こちらでお待ち下さいませ」

 丁寧に頭を下げた後、自ら先導する形で鉄格子を開けて建物の中へと歩を進めるシュカーラ。
 入り口はことの他大きく作られており、巨大なペトラは勿論、背の高いギレスラでも首を伸ばしたまま入れるサイズである。

 シュカーラの後ろから屈託の無い風情で建物内に足を踏み入れたレイブは思い出した様に声を掛ける。

「そういや腹が減っていたんだ、食事の時間はまだ先なのかな?」

 中々の図々しさだ。
 礼を失した事を歯牙にも掛けずにシュカーラは答える。

「そうですね、食事は夕方になりますので…… 何か摘める物でも持って来させますよ」

「あっそ、頼むよ」

『グガァ、腹がペコペコだぁー!』

『んもう、さっき歩きながら芋虫食べてたじゃ無いのー、一人で! 恥かしいわねー』

「はははっ、構いませんよ、何かお好みはありますか?」

 シュカーラは一切気にしていないようだ、相変わらず無表情だが……
 親切な言葉にレイブ達は遠慮なく答える。

「俺は何でも良いや、あっ、雑草以外なら」

『芋虫が良いぞ』

『もう図々しいじゃない! でも、しあればドングリとか木の実で、良い?』

『ジジジ』

「承知しました、誰かに言い付けておきますね、さて、こちらでお待ち下さいませ」

 話している間に石の通路を進んだ一行は広けた部屋に通された。
 通路もそうだったがこの部屋は一層薄暗くて陰気な印象しか受けない。

 グルリと見回したレイブはその理由に気が付く事が出来た。
 通路の途中でも見られた明かり取りの窓の類が一切存在していないのだ。
 薄っすらとした明かりの光源は、部屋の四隅に置かれた赤い結晶の輝きに依っているらしい。



お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です('v')
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。

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