【連載小説】堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
あらすじ・目次
第三部 六章
リベルタドーレス ~解放者たち~
1211.講釈
この言葉を聞いたグフトマは腕を組み、難しい表情を浮かべ首を傾げて唸る様に言う。
「想像って、それこそ無理な話なんじゃないか? 直接会った事も無いんだぞ?」
即座に返したのはイエスマンことギレスラとペトラだ。
『無理と言う事は無いだろう、彼等を直接見知っている最長老も居るし伝説や伝承だって残っているのだ』
『そうよ、それにアタシ達や太師匠の中に居る悪魔、アスタさんやアルテミスさんだって二人の事を良く知っていたんだから』
「おっ、良い事言うな! どうだろう? 我々が見聞きした事柄に登場したコユキさんや善悪さんだったら今の様子を見てどんな事を言うだろうか? 太師匠が前任の鬼神から言いつかった様にゴブリンを死なせてそれを見届けろなんて命令するかな? ギレスラ、ペトラ?」
『馬鹿なっ! そもそもゴブリンの祖先、人食い共を始末する気だった『見張りの天使』を止めたのは他ならんコユキさんじゃないか! 助けた命を見殺せなんて本末転倒も良い所だ』
『そうよ! それに心だけじゃなく見た目だって凄く美しい人だったんでしょ? その、アタシ? に似ていたって言う位だしぃ、ねっ、最長老さん? ん? さ、最長老さんっ!』
呼び掛けた声に最長老の返事は無く、先程まで見えていた薄っすらとした姿もいつの間にか喪失していた。
キョロキョロと周囲を見回していたペトラは何も無い空間から消え去りそうに小さな返事を聞く。
『あ、話の疎外感で召され掛けていたわい、何じゃったかのぅ?』
『もうっ、まだ話の途中なんだからしっかりこの世に執着していてよね、思い残した事を反復して頂戴!』
『おお、そうかそうか、そうじゃっ! ワシのプレデターホーク、あれどこにいったんじゃろうか~』
『その調子よ! 未練を忘れないでね! んで最長老さん、コユキさんって優しい人だったんでしょ? その、見た目も美しくて、ね?』
『ん? コユキ様か? そりゃ優しい人じゃったぞい、見た目は兎も角な~、とは言っても横綱じゃからの、相撲にはそりゃあ厳しい人じゃったが、反面、稽古の後のちゃんこなんかは若い者に率先して食べさせたりしてな~、見た目はアレじゃったが何より、土俵の充実こそが角界の未来を拓く、そう信じているような人じゃったわい』
『そう、見た目はアレだったんだ………… ちぇっ!』
『ガァ、ニンゲンとラタトスクでは美醜の価値観が違うからなぁ、兎に角、コユキさんは優しかった、だそうだぞ、グフトマ太師匠』
「う、うむ」
「それだけじゃないさっ、アスタさんが話してくれただろ? 思う様にいかないことや想像通りじゃ無いことが次々起こったって! 悪魔じゃないニンゲンの二人、コユキさんや善悪さんには未来を予知する事なんかできなかったんだよ! だからこそっ!」
そこまで言ってから言葉を止め、曰く有り気に顔を寄せるレイブにグフトマは聞く。
「だ、だからこそ?」
「だからこそ二人とその仲間たち、『聖女と愉快な仲間たち』のモットーは生まれたんだよ! 今出来る事を一所懸命に! ガッツと闘魂を持って精一杯一所懸命にってね!」
「なるほど……」
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です('v')
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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