【連載小説】堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
あらすじ・目次
第三部 六章
リベルタドーレス ~解放者たち~
1229.草原の朝
『ガァ、腹が空いた……』
トボトボと歩きながらギレスラが溢した。
朝方まで続いたぐるぐるパーティーで、すっかり体力を使い果たしたスリーマンセルの足運びにいつもの精細は無かった。
食べた量に比例して症状が重かったのか、一番ふらついているのは大食漢のペトラである。
次いで顔面を蒼白にしてちょっと紫っぽくなったギレスラだ。
レイブも遠慮しているのか珍しく自分の足で平原の草を踏みしめて歩いていたし、意味があるのかは不明だがテューポーンもいつもの二頭の上では無くレイブの頭の上で羽ばたいている、無論、自分の羽根を動かしてである。
レイブとテューポーンを先頭に次いでふらふらペトラ、最後尾が紫で文句タラタラのギレスラの順だ。
ギレスラは皮袋の水を呷ってから言う。
『プグァーッ! しかしあの『料理』ってスキルはヤバいんじゃないか? 腐ったものまで美味くしちまうって…… 危な過ぎるだろ?』
『はぁはぁ、そうね、はぁ』
「使い様によっては凶悪だよな? ほら毒殺、とか?」
『ああ、今、正にそいつを実感中だよ…… にしても腹が空いたな』
「確かに胃も腸も空っぽって感じだけどな」
『凄いわね二人とも…… アタシは暫らく食べられそうも無いわ…… ギレスラお兄ちゃん、お水頂戴よ』
ギレスラは水袋をプラプラさせて見せながら最後尾から声を返す。
『すまん空だぞ! 全部飲んじまったよ』
『えーッ!』
先頭を歩いていたレイブが脇に生えていた草を一摘み掴んですぐ後ろを歩くペトラに差し出しながら言う。
「ほら、これでも食べて辛抱しろよ、何だったら『料理』してみれば良いじゃん! 美味しくなるかもしれないだろ」
ペトラの首はブンブンと左右に振られている。
『『料理』は暫らく使いたくないわよ~、それにその草、昨日食べた草じゃないのよ! 若しかして殺す気、なの?』
レイブの溜息が聞こえた。
そもそもその草を食わせたのはお前だろ! そう言わないのは紛れもなく成長だ、頼もしい。
「いや、草だけ食ったテューポーンさんが元気なんだからさ、原因はモグラかヒルか毒の実に特定されてるじゃないか! 良いからこれ食って我慢しとけよペトラ」
『バッタと豚猪じゃ消化器官の繊細さが違うんじゃないの~、まあ喉渇いたから食べてみるけど……』
『ギギギッ!』
「あはは」
ペトラは草を食みだしテューポーンは抗議の声を上げる。
レイブの渇いた笑い声に続いたのはギレスラの半分切れた感じの声である。
『あぁーもうっ、腹が空いて堪らんぞっ! 我は先にあの森に向かって食い物を探して来るっ!』
「いや、危なくないか? それ」
『そうよ、一緒に行きましょうよギレスラお兄ちゃん』
二人の諌めなんてどこ吹く風、そんな風情のギレスラは既に翼をはためかせていた。
『何、上空からちょっと探ってみるだけだから心配要らん! ペトラの為に水場も探してやるからな、安心してゆっくり来るが良いぞ! クアァーアァー!』
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です('v')
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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