【1819話】堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
あらすじ・目次
第三部 六章
リベルタドーレス ~解放者たち~
1819.産みの苦しみ
嬉しそうな一座、いや、演者に対してレオニードのハテナは混乱を極めている。
それも無理は無い、適当に飛ばし見していた私、観察者でもうっかり見逃してしまっていたのだからな。
時間を巻き戻し、ちゃっちゃっと確認してきた私から説明しよう。
この一連の流れ、グルグルを習得させる相手に対して、その場に居合わせた面々が次々身罷り、悲しみのズンドコで対象を覚醒させる寸劇、名付けて『お前のせいで皆死んだけど? なあ、まだやらないの?』、責任感圧迫大作戦が上演されたのは今回が初めて、所謂初演では無かったのである。
と言うより定期公演、鉱山に辿り着くまで頻繁に演じられて来た、言わばロングランのプロパー演目っぽくなった、出演者にとっては馴染み深い、そろそろ自分なりのアレンジメントを加えてみっか? 的な物になり始めていたのである。
切欠はクルン=ウラフの獣人達、彼等の我儘、いや怠慢な態度であった。
元来、守られてノンビリ楽しい日々を送ってきた彼等は基本暢気で頑張らない、いや、無理はしない若しくは、頑張れない、そう表現した方が正確なのかも知れない。
グルグル憶えようよ! 体を鍛えるのは必要よ? せめて夜警は必要なのだ! 位から始まって、いや死ぬぞっお前等っ! 野生よっ野生を取り戻すのよっ! 夜は危ないのだ、我もそろそろ限界なのだ…… 眠…… 辺りでヤケに声ばっかりでかい面々からの、えーそれってウチ等がやるべき事かなぁ? だとか、はぁ? こっちが望んだ訳じゃないのに? ナンカソレ酷くね? だとか、アァシ等に期待してもそんなんトンジャカプーだしっ! こっち見んなっ! とかそーゆーっ! ザケンナッ! ウッキッキィ♪ だとか、悪し様に拒否られ続けた結果、何とか編み出した秘策、皆、やれば出来る子なんだ、何とかやる気を喚起しよう! そう? 眠たいのだ…… そんな気持ちで生み出された三文芝居だったのである。
目の前で苦しんで最終的に死んだりしたら結構利くんじゃね? そう? 眠たいのだ…… こうして始まった演目は期待以上の成果を叩き出した。
観客側、まあクルン=ウラフの獣人達がこう言った娯楽に免疫無し、だった事も効果的だった理由、それは否めないだろうが、大成功の要因として、レイブを元としたスリーマンセルの真に迫る名演技も決して外す事が出来ない事実であったのだ。
初めての死んだふり、それから時を置かずして観客だった黒熊達が泣きながらグルグルと言い出し、マッチ、タマ、リボンの兄妹が揃って見事化け物染みた巨熊と変じるまでの一昼夜、スリーマンセルの三者はハエが集るのも構わず、死に続けて見せたのである。
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です('v')
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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