【連載小説】堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
あらすじ・目次
第三部 六章
リベルタドーレス ~解放者たち~
1716.選別
顔を近づけて覗き込んだヨハンの声にはどこかワクワクした響きが含まれていた。
「あれ? コレって何か銀色に光ってませんか? ちっちゃいけど…… 若しかして珍しい悪魔ですとか? です?」
サタナキアは笑顔且つ冷静そのもの。
「ううん、良く見なさいヨハン、他の浮いてる子達も光っているでしょ?」
まあ、魔核なのだからそれぞれの色合いで輝くのは当たり前なのだが…… とは言え、我々悪魔でも無い極々ありふれた一般人のヨハン如きには一々言ってやらなければ気が付けないのだろうねぇ~
…………あっ、そっか、お付き合い頂いているオーディエンスの皆さんも同じく単なる単なる人間に過ぎなかったのか! これは失礼した、若しかしたら人間にも鋭い感覚をお持ちの方がいるかも知れませんね、訂正してお詫び申し上げます。
さて、皆さんと違って言われ無ければなーんにも気が付けない迂闊な雑魚、ヨハンはサタナキアの周囲に浮かぶ七つの大振りな魔核を眺め直して感嘆の声をあげる。
「おおっ! 良く見ればどれもこれもそれぞれ美しいオーラに包まれていたんですねぇっ! 白、黒、ピンクにオレンジ、おっ紫も良いなぁ~、うーん、こりゃ悩んじゃいますね~!」
こいつも大概だな、奥さん死んじゃうぞ?
「ゆっくり選べば良いわよ、それより奥さんを先に治しましょ」
「ですね♪」
漸く納得したヨハンはサタナキアに先だって歩き、屋敷の上層階で休む妻の下へと誘ったのである。
この移動中も両者のムードは相変わらずリラックスそのもので、にこやかな表情で楽しそうな言葉を交し合っている、曰く、
「えーどれにしましょうかねー♪ やはり黒ですかねー? でも金や緑、逆に赤って方向もありなんですよねー! 紫、は、ちょっとばかり狙い過ぎですかなー? 悩みますぅ~」
「だから慌てる事無いってば! だけど奥さんに憑依させる用が一つは必要なのよね…… だからアンタが要らない色だけ選んでくれれば良いのよ、取り敢えずね」
「あ、じゃあピンクとオレンジですね! 後、小っちゃくて飛べもしない銀も要らないっ!」(キッパリ)
「あーそうなの? でも銀色は有望株よ? 成長著しいんだから!」
「そうなんですか? そー言えばアレは元々どんな化け物由来だったんですか?」
「アレはね、炎の幽霊が馬代わりに乗ってた巨大なカマドウマだったのよ! アンタより大きかったわよ?」
「うーん、カマドウマ、ですか~…… やっぱり無いですねー! うんっ、銀は無しでっ!」
「そう? 見ようによっては格好良いと思うけどねぇ?」
「いやいや無いですっ! ピンクとオレンジ、銀は無いです!」(キッパリ)
「判ったわ」
こんな調子でヘラヘラしながら向かったのはサタナキアが勝手に暮らす宣言をしていた尖塔最上部である、ヨハンなりに妻の伝染病拡散を危惧しての処置だったのかもしれない。
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です('v')
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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