【1951話】 堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
第三部 六章 リベルタドーレス ~解放者たち~
1951.竜の伝説
「しかし何で赤なんだ? ヒュドラってコミュニストとかなのか?」
喜びに打ち震えるグラムランドに掛けるレイブの声は至って普通だ。
『いや、もっと切実な理由なのでは無いか? ほら赤貧とか赤っ恥とか? 赤コンニャクが好きだったとかの方がそれっぽいのだ』
ドラゴンからは神様ってそれ位のがそれっぽいのか?
『違うし赤コンニャクって何だよ…… 余が聞いているのは至高の存在が決められた、そんな伝説だな』
「至高ね、ふーん」
レイブの意外なまでの素っ気無さにグラムランドも黙ってはいられない。
『何だ、その興味なしってムード、もっと食い付くんじゃないのか? 普通!』
『レイブ、竜王陛下は構って欲しいそうなのだ』
『なっ! ち、違ーしっ!』
何気に仲良くなった感じの両者、なにせ共に迷宮を探索し見事に脱出を果たした仲間、言わばパーティーメンバーなのだ、互いの距離が縮んだとしても当然至極だろう。
レイブは苦笑を浮かべながら仲良しドラゴンズに答える。
「あーでも至高の存在だろ? 悪魔って呼ばれる神様達って大抵そんな感じで言ったりするんだよな~、何か大仰? 事大主義ってーのかな? どうせその類の話なんじゃないのかなー?」
『禿同なのだ』
『余の場合は違うぞ』
「盛るじゃん?」
『ありのままさ』
「んじゃ聞くよ」
『さっさと話すのだ』
『あのな――――』
グラムランドが語って聞かせた、いや、話させて貰えた内容は概ねこんな感じである。
遥か昔、数多の神々が集う聖域があった、聖域の名はコウフクジ、そう、あの欲とオタに毒され切った寺の事である。
当時、世界に存在すらしていなかったドラゴン族、その始祖たる数頭を生み出した大母神と番たるお父様、ユウキアキラとフイギユアの二柱がこの聖域を訪ねた、全ての竜族の歴史はこの時から始まった、そう言い伝えられていると語ったグラムランドの双眸は溢れ出した涙で濡れそぼっていた。
そこ、混沌と独特の秩序に制された聖域には二柱の殊に別格の存在、所謂絶対者たる二者が君臨していたという…… 多分アイツ等の事だろう。
別格の神は七つの恐怖、七つの罪、七つの徳、そして四つの災厄を従えていたと言う、間違いなくアイツ等だ。
彼等の元には、それ等以外にも数多の、それこそ数え切れぬ程の魔神や魔王、力ある者達が集い、日々をヘラヘラしながら過ごしていたそうだ。
なんと、死の王イーチ、氷炎の支配者アスタロト、魂の牧童バアル、そして偶像神サタン…… 彼等を頂点にしたその威勢は世界を覆う実力者の全てが自ら進み出て参加を望む事止まず、誇張ではなくそれ位の勢いを有していたと言う、まあそう言えばそうだな……
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です。
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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