【連載小説】堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
あらすじ・目次
第三部 六章
リベルタドーレス ~解放者たち~
1525.巨岩とシルエット
「高温も低温も望んだ効果には至らなかったんですね…… それでどうしたんですか? 諦めたとか、ですか?」
『ううん、皆ちょっとでも早く治ちてあげたかったでちからね、色々実験を、ぐふんぐふん、えっと、ちょ、ちょう、暗中模索を始めたのでつ、あくまでも『馬鹿』になった仲間を助ける為、ちょの為だけにでつよ?』
「ええ、判ります、で、一体何を試したんです?」
先を促されたグログロの円らな瞳がギラリと鈍い光を放つ。
『師兄のランディとシンディが二人掛りでたこ殴りにしたのでつよ、いち早く馴染ませるには一旦徹底的に体組織を破壊してから回復させた方が効果的だと考えたのでち』
竜と魔術師は頷き合って自分達が早く治してあげたいと願う『馬鹿』二匹にこちらもギラついた視線を送る。
「ん? アイツ等…… どこにいきやがったんだ?」
『隠れたか…… どうするレイブ? この辺り一帯を焼き尽くしてみるか?』
「いや、ランディとシンディは殴ったんだろ、なるべく同じ手段の方が良いんじゃないかな、やっぱり…… んっ? おいギレスラ見てみろよあそこの岩の所」
言いながらレイブが指を向けた方向には、先程グログロが噛み砕いた岩より遥かに大きな岩が忽然と姿を顕していた。
ギレスラは首を傾げて訝しげな表情だ。
そりゃそうだろう、あんなに大きな岩があれば憶えているだろうし、何より不自然な事に岩の中心部に当たる位置が背景の湿地そっくりの景色に切り抜かれていたのである、パッと見、大型のネコ科っぽいシルエットで、だ。
『あれは……』
呟きを洩らしたギレスラの肩に片手を置いてからレイブは言う。
「まあ見てろって、形態模写、ビシャスオックス、とうっ!」
瞬時に体を低く構えたレイブは発声と同時に前傾したまま巨大な岩に向かって走り出していた。
ビシャスオックス、まんま凶暴な男鹿のモンスターを模しているのか、両手は腰の脇に添えたままで頭から突っ込む形で猛ダッシュである。
『れ、レイブっ!』
ギレスラが叫ぶ声にも怯む事無く、そのまま湿地柄のシルエットの端の方、ネコに置き換えれば大体下顎に当たる位置に頭突きで衝突したレイブはその場で足を開き踏ん張った姿勢で仁王立ちしている。
『ギ、ギ、ギャオーンッ!』
ヨロヨロ バッターン、ズシィンッ!
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です('v')
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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