【連載小説】堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
あらすじ・目次
第三部 六章
リベルタドーレス ~解放者たち~
1338.辿り着いた答え
兎に角、そう言った細胞やゲンシのお隣さんを懐かしむ気持ち? 意思に寄り添って応援するスキルが『治癒』、その仕組みの根幹を成しているとの教えである。
この事から鑑みた感じ、私が発動した『治癒』で応援されて再びくっつこうとしたのは、他ならぬ私の破壊され尽くしてメチャメチャだった肢の組織達だっただろう。
互いに懐かしみ元の並びに戻ろうとした組成はさぞや頑張ってくれた事だろう。
骨や筋肉、血管から外皮まで、全てを元通りに再生する為に、最初にどこから直そうとしたのだろうか?
予測に過ぎないが、恐らく微細な神経網からではないか? いや、そうとしか考えられない。
神経ってヤツは生物が生きる為に必要不可欠な感覚器官の要に他なら無い、いや、死ぬ為とも言えるかな?
なにしろ全身に張り巡らされたこの網は、外敵の侵入から肉体の欠損、熱感知や重力変化に気圧の高低まで報せて対処してくれるだけでなく、果ては視力や聴力、嗅覚と連携する事で同種や敵対生物、自然災害が自分に及ぼす危険まで察知してくれる、超絶使える優秀な管理者なのである。
激痛を伴う程、肉体が破壊された後、修繕に当たる一大工事の施工管理に彼等は無くては成らない存在だ。
このマネージメントの専門家かつスーパーバイザー的な監視が行き届いているからこそ、及びでない異物や細菌、ウィルスの混入や、建物で言う所の建材に当たる組織細胞の質と量のチェック、作業のオーバーワークによる機械的故障、生き物で言えば発熱や機能不全なんかを抑えることが可能になっているのである。
様々な部署の様々な状況を伝える神経網は、的確な判断を下す為の材料を中枢神経を通して、施主である脳に送り続けている。
無論、不具合を伝える痛みも重要な伝達事項となる訳で……
『『治癒』対象の全細胞が一斉に痛みを報せてきたって訳か…… そりゃ痛かった筈だわぁ』
この理解に落ち着く訳である。
『『治癒』は無いな! 『回復』一択で行くしかないよなぁ…… となると、膨らみ切った時か縮み切った時のどちらかしか無いよなぁ…… タイミングが難しいけどぉ? ま、何度か試せば成功するかな? その度に苦しむのは…… あーぁー』
大体の計画が決まった私はついでに例の事についても考えを纏める事にした。
『アリス様ともあろう方でも『追跡』で見付けられない程弱っているのかな? まあ、死んではいないだろうなぁ~、グフトマとかも…… あそこら辺は規格外の化け物だから大丈夫だろ! にしても、あの魔力の量は一体何なんだよ? ヴノでも死んだかな? いやいやあの山でもここまでの濃密さは出せないだろうなぁー、それこそアリス様レベルじゃないと…………』
そこまで考えた私はある仮説に辿り着いてしまい、いつに無い焦燥感と言いようの無い不安を感じて呟きを洩らした。
『ぎ、逆か…… アリス様が死んだ事があの魔力の原因? そ、そんな、まさか……』
呆然として言葉を止めた瞬間、『再生雨』と体の収縮が同時に収まり、間を置かずに齎されたキックバックの魔力で数倍の大きさに膨張させられた胴体部が回復し掛けた脚部を圧し潰したのである。
『ぶ、ブピピピピィーッ!』
『回復』を起動する間もなく、私は再び意識を失わざる得なかったのである。
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です('v')
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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