【1966話】 堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
第三部 六章 リベルタドーレス ~解放者たち~
1966.シットリク
おっ、知らなくて当然な浅学の徒、レイブ君の問いにキトラ爺さんが答える様だ、聞いてみよう。
『確かな、二つの単語の合成じゃとか言っていたぞい! うむ、シットとリーク? そうじゃその二つを合わせた名前じゃったっ!』
え? はっ? あ…… うぅ……
「ほほう、それは、つまり、どーゆー?」
「何か凄そうじゃないですかっ、我が君っ!」
「名前すら単純じゃない、流石は我が君、半端じゃ無いのですね~」
やめれ。
『シットは糞、ウ○コじゃな、んでリークは洩らすじゃからのう』
やめてやれ。
『レイブの最初の名前、アイデンティティとかの拠り所はズバリっ、ウン○洩らしでシットリクじゃったわい! 間違い無いぞっ!』
「………………」
「え、う、○ンコ、ってマジか……」
「うあぁ、半端じゃねーなー」
事実は時に残虐なまでに心を抉る事がある。
まあ、ブレイブニアの奴等が付けたんだからそんな事もあるんじゃないかな? ほら、アイツだって間男って意味の名前だろ? 普通子供に付け無いじゃんね? あっ、アレか? 夭折しない様にワザワザ変な名前を付けるとかそーゆー? お捨て君的な? ねっ?
『なんか母親だか乳母だかの乳が合わなかったのかノンストップだったらしくてのぅ、やむなくその名前にしたとか言っておったぞい』
やめてあげて下さい。
「わ、我が君?」
「大丈夫ですよ! 昔は昔、今は今じゃないですかっ! ねっ? えっと、シットリク? 様?」
うわあぁ。
これまでの観察から類推すると、野生児で口達者な反面、意外に打たれ弱いレイブならば、ここは泣く場面である。
まあ、良いじゃないか、だってウン○洩らしだったのだから…… 泣かせてやろう。
と、思ったら、意外も意外、スックと力強く立ち上がったレイブはゼムガレのナイフを握り締めて早々と魔力を込め始めている、ノーダメなのか?
「さて、やるべき事をやらなきゃな、えっと爺さん、覚悟は良いんだよな?」
『無論じゃて』
淡々とした答えから間を置かずに無言で刀身から赤い糊を拭き取り出すレイブ、こちらも粛々とした物だ。
左右で控えるミロブロの方が面食らっている様で、堪らず、そんな感じで声を発する。
「我が君、大丈夫なんです?」
「当たり前だ」
「が、頑張って下さいね、シットリク様」
「……ブロル」
「はい?」
「俺の名前はレイブ、レイブだ…… 次その馬鹿みたいな名で呼んだら良いか…… 何をするか判らんぞ…… おいっ!」
「は、はいっ、済みません、レイブ様」
「おう」
レイブの凄みが一段増した、何か世の不条理さとか苦々しさとかにどっぷり浸かった風な貫禄も帯びている、覚醒かな? なら良かった。
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です。
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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