【2175話】 堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
第三部 六章 リベルタドーレス ~解放者たち~
2175.勇み足
『ふっ、判ったわよ! あのね、ギレスラお兄ちゃんが言った教育方針ってーのは只の冗談、所謂場を和ませる為のウィットにとんだジョークの一種なのよ? さあ、もう行くわね…… 急がないと…… 弟子達に何かあってからじゃ遅いじゃない、ね?』
「大破しましたけど……」
『は?』
『何を言っているのだ?』
「ですから、エバンガ…… ぶっ壊れてますけど」
「茶色の閃光がボディに直撃してぇ…… 二回? 三回かな? 転がって、あのぉ……」
ババッと音が出そうな雰囲気で崖の下を見たギレスラとペトラ、残念ながら豚の目には何も見えなかったが感覚器官に優れたドラゴンの視界にははっきりと見て取れた。
横転しあちらこちらから部品的な物を散らばらせている大型トラックっぽいトナカイと、その脇でワタワタしているラマスとカタボラの所在なさげな困り顔である。
『ばっ! 何故あんな所にっ!』
『いつの間に……』
ほぼ同時に発せられた声音にミロンが返す。
「さっきワラワラがやられた辺りで下って行きましたよ? 何か大急ぎでしたけど?」
『なっ? アンタっ、止めなかったのっ?』
「何故です?」
「同じ門徒だったら意趣返し位するんじゃないですか?」
『ばっ、馬鹿っ!』
『ペトラもう良いっ! 急ぐぞっ! 合体なのだっ!』
『り、了解っ! コンバインッ!』『ユナイトーッ!』
だから掛け声合わせろって……
そんな私、観察者の声は当たり前に無視されて、ギレスラを背負ったペトラは一目散に崖を直滑降して行くのであった、やれやれ。
既にご紹介の通り、音速をブッチ切る合体の移動スピードはそれはもうもの凄い、ミロブロが瞬きした次の瞬間には崖下の戦場中央に、また、次の刹那でそこにいた全てを置き去る勢いのまま、神殿っぽい城門の中央を刺し貫いたのである。
頬をかすめられたグラム・ランドのルッカは冷や汗を滲ませながら呟いたのだ。
『ヤッベッ! 直撃してたら軽く死ねるじゃん? あれ……』
真横でちんちんかいているヴァミスが俯きつつ答える。
『運が良かったですよね…… 流石は竜王様、ですかね……』
……………………
漸く戦場に赴いた竜と豚は早々に戦力外になってしまった…… 今は仲良く城門に半分位突き刺さってピクピクしているだけだ、多分ユナイトだかコンバインだか耕運機だかトラクターだかの制御が覚つかないままの緊急発進だったからだろう、くっ、練習さえしておけばこんな事にはっ! 事案である。
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です。
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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