【1944話】 堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
第三部 六章 リベルタドーレス ~解放者たち~
1944.真実の口
依然苛らついているキトラにギレスラも追加で囁いてあげる。
『ペトラはアリスの生まれ変わり、言わば後継なのだ』
『なっ! マジ?』
『マジなのだ』
『ケラケラケラ♪』
何が愉快なのか、それとも横隔膜が変な癖でもついて呼吸困難なのかは定かではないが、馬鹿笑いを続けるペトラを嗜めるレイブ、珍しく真剣な表情だ。
「いい加減にしろよペトラ! さっさと自分に『回復』掛けてくれ! 話はそれからだよ」
『アイアイサー! ヒィーヒィー『回復』! ケヒャヒャヒャヒャ♪ はっ!』
過分にふざけながらではあったがスキルは無事発動され、魔力のオーラに包まれたペトラは瞬時に回復した、らしい。
具体的には立ち姿が最も顕著で、転がったり二足歩行ではなくしっかりと四足で大地を踏みつけている、豚として正常だ、良かった。
ついでに表情も幾分締って見え、先程までのしゃっくりやえずきも消えている、一安心である。
常の知性を取り戻したペトラは、まるで何も無かった様な感じで、散々こ馬鹿にしていたキトラに向けて語り始める。
『長老、貴方の望みを叶える事は出来ない、何故ならギレスラお兄ちゃんはアタシやレイブお兄ちゃん同様、既に魔神アスタロトの依り代だからよ、つまり売れちゃってるの、お判り? 呆けてたら判らないかしら? ケラケラケラ♪』
うん、判り易い、流石はスリーマンセルの賢い担当だ。
キトラも納得したらしい。
『なんじゃそうか…… 先程レイブが言っておったサンブンコ? がお主等だったんじゃな? はぁ~がっかりじゃわい……』
何やら酷く落ち込んでいるキトラにペトラの言葉は続く。
『何かを期待してたみたいだけど仕方ないわね…… 真実は残酷なんだから、ねっ?』
『残酷、か…… 確かにそうかも知れんのぅ』
『そうよ! 例えばアンタの匂い、よ! レイブお兄ちゃんはカーイソーに思って良い様に言ってくれてたけどね、真実は残酷なんだからっ!』
『え、儂の匂い? く、臭い、の、か?』
「お、おいっペトラっ!」
『良いのよ、真実を知る事は成長に繋がる、でしょ?』
「そうかなぁ……」
『無論、長老、アンタに真実を聞く勇気があれば、だけどね』
クレバーで真摯なペトラに対してキトラはゆっくりと頷きながら返す。
『良かろう、聞かせてくれ』
ペトラも頷きを返してから説明を始める、周囲の面々も一様に真面目な顔で耳を澄ませている様だ。
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です。
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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