【2058話】 堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
第三部 六章 リベルタドーレス ~解放者たち~
2058.アピール
『無駄じゃよ、儂試したもん』
そんなキトラの忠告に耳も貸さず、こちらも、行くだけ行ってみっか、的に強行したのは仕えたばかりのガトに対して、役に立つよアピール及び健気で朴訥なドラゴン君ぽさのプレゼン的な打算もあった、いやそれだけだったと断言して構わないだろう。
何故ならキトラ爺さんの話は結構細かくて丁寧だったからだ、曰く、
『クラック以外の入り口から日本に入る事は不可能なんじゃ! 何故かちゅーと列島全体をバアルの張った結界で包み込んでいるからなんじゃぞい! 昔な、確か政府の依頼? とかでのう、世界が生き残りを掛けて他国への侵略を始めた時に、専守防衛? で出来得る限りの手段を取るとかなんとか? 存立危機自体? だったか、アメリカから一方的な同盟破棄? じゃとかで外から入れないようにしたんじゃぞい! 実際、儂は海上や海中から、昔の部下のナイトヘロンやドラゴには空から入れるか何度と無く試させたんじゃがもう全っ然っ! 文字通りの孤立、、まあ鎖国状態テイク2、国ぐるみの大規模ヒッキー、言わば排他的生存領域にしたんじゃのう』
超ガラパゴスじゃん、うん、無理そうだ。
それでも尚、特攻するドラゴン達。
一頻り見送った後、ガトはウラジオストク行きを決定したのだ、あいつ等は頼りにならない、そう確信したのだろう。
勿論、呆れ返った事だけが旅立ちの理由ではない。
急いで出発するにはそれなりの事情があった、食糧事情である。
パラトゥンカに到着した時、レイブ達に続いたガト達獣人は大量の糧を持ち込んでいた、主にマナナンガル蝙蝠の上半身とかだ。
当初、充分過ぎると思われた物資はあれよあれよと言う間に底をついた。
主な理由は日を跨いで行われたどんちゃん騒ぎ、二国融合のお祝いに竜王の里メンバー達の旺盛な食欲が獣人達の想像を遥かに越えるレベルだった事である。
巨大な魔獣達は当然食べる、しかも飢餓状態だったのだ、獣人の予想は裏切られた……
そして馬鹿みたいな代謝速度を誇るドラゴンも見た目以上に食べる、こっちも飢餓で我利我利亡者なのだ、しかも生来の尊大さを発揮させ遠慮の類は愚か者の悪習位に考えている、獣人の備蓄はあっと言う間に消失した……
それ以来、周囲の雑草や河原の小虫、ハイマツの根なんかを齧って糊口を過ごして来たがいよいよ限界、ついにそれらも食べ尽くしてしまったのである。
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です。
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
いいなと思ったら応援しよう!
励みになります (*๓´╰╯`๓)♡