【連載小説】堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
あらすじ・目次
第三部 六章
リベルタドーレス ~解放者たち~
1301.闘竜
竜としては中型位の体躯で舞い上がり、山の様に大きなダソス・ダロスの体に取り付いてなにやらしているのが見える。
翼を大きく広げて、まるで弱った魔獣を包み込むかの様に、静かに身を寄せているのである。
暫らく見ているとドラゴンの体に顕著な変化が見えた。
元から真紅だった鱗が更に赤く輝きだし、赤光と共に燃え立つ様なオーラを発し始めたのだ。
珍しい二本の尖角は紫電を渦状に纏いながら、時折互いが触れ合う事で閃光の様なスパークを起している。
痛くは無いのだろうか?
そんなガトの心配を他所に、赤いドラゴンは喉の奥からグルグルと低い唸り声を発し続けるだけである。
独特の無感情な赤い瞳も鱗同様に光り輝いて、どこか神秘的でもある。
噴火の時を待つ、静かに佇み雪を冠した大山、そんな危うい迫力を感じさせた。
動かない、そう思われた赤山は唐突にその予測を裏切る。
翼を羽ばたかせた赤竜は地上に向けて飛び降りたかに見せ、地面すれすれを滑空した後、猛烈な勢いで上空に向けて急上昇をしたのであった。
追い掛けたガトの目には、確りと後肢に掴まれた、血で満たされて交換され横に除けられたばかりの皮袋が映る。
あっと言う間に空高く舞い上がったギレスラは、一旦体を捻ってクルリと宙返りをした後、両の翼をたたんできりもり状に急降下を始めた。
驚いて目を見張るガトの視線の先では、再び翼を羽ばたかせてホバリング体勢を取ったギレスラの口から、遠目にも尋常でないと知れる高熱のブレスが発せられた事が確認できた。
「す、淒い」
思わず呟きを洩らしたガトは内心で唸ってもいた。
自分を育ててくれた悪魔たちの中でも炎のスキルを持った者は多数存在した。
群れのリーダーとして圧倒的な力を誇ったタロースも同様だ。
全身を高熱化させる事で触れた物を焼却するばかりでなく、自ら『破滅光線』等とまんまの名称を付けた熱線を発射して見せた事もある。
だが今ギレスラが見せたブレスには、それらのどれとも次元が違う破壊の力が込められている、そう彼女は思った、いいや、半ば本能的に理解させられてしまったのである。
空中で姿勢を制御しつつ射出され続ける高熱のブレスは、派手な炎の演出と前出の予備動作の華麗さも相まって、実際の効果以上の威力を感じさせたのかもしれない。
兎に角、ガトは思ったのである。
――――これが闘竜…… この子も美しいじゃないの!
と。
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です('v')
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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