【連載小説】堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
あらすじ・目次
第三部 六章
リベルタドーレス ~解放者たち~
1486.変身
さて、不意に始まったアガリアレプトとの会話の間にレイブ達はなんとか正気を取り戻したようである。
引き続き観察を続ける事にしよう。
「おっと、大丈夫かミロン、ブロル」
「は、はい、どこにも異常は無いみたいです」
「と言うより、何か変わった感じもしないんですけどね」
「おろ、そうなのか? やっぱ失敗かな?」
『ふむ、ではペトラ、念の為鑑定してやった方が良かろう』
『了解よ、『鑑定』、ふむふむ』
アガリアレプトが水になって消えた衝撃から復活した面々はいつも通りのムードで検証作業を始めていた。
取り敢えず悪魔、タリヒマルとエレーロギャップが憑依した二人の亜人を調べるらしい。
ペトラが鑑定結果を告げる、結構慣れたみたいだ。
『数値とかはそのまんまみたいね、レベルのキャップだけは二人とも一万以上に上がってるわね、後は種族が亜人からミロンはワータイガーに、ブロルはワーウルフに変わってて、スキルも増えてるわよ、二人とも『シェイプシフト』だって、何かしら?』
「へー、んじゃ一応成功したみたいだな、良かったじゃん」
「どうも、ワータイガー? ですか?」
「スキルも見当が付かないですよね、何でしたっけ? 『シェイプシフト』? うわぁ!」
スキル名を口にした途端、ブロルの姿が一変した。
具体的には大型の魔獣っぽい獣、狼の姿に変化したのである。
大体ペトラの半分位の大きさになったブロルは戸惑った声で言う。
「なっ、こ、これっ、ど、どうすれば戻るんでしょうかっ?」
ギレスラが返す、冷静な声だ。
『恐らく『解除』と唱えれば元に戻るだろう、我のプリズンやペトラのミードもそれで解けるのだ』
「な、なるほど、『解除』…… あれ? 駄目ですけどっ?」
『むむむ? 何故だ?』
『ああーどうすればーっ?』
ギレスラの予測は見事に外れ、大きめの狼に変じたブロルは泣きそうな声を出している。
首を傾げたままでアテにならないレイブの横で、賢い担当クレバーなペトラが言葉を発する。
『『シェイプシフト』…… 普通に考えたら変身、よね? だったらもう一回スキル名を言ってみれば戻るかも知れないわよ? 試してみたら?』
「な、なるほど、『変身』 どうですか?」
再び『変身』を唱えたブロルの姿はペトラの予想通り変化した。
人型に戻ったブロルに対してレイブは言う。
「戻ってないぞ、ってか又変わっちまったよ、どこからどうみてもそこらにいるニンゲンの男にしか見えん、壮年で割りとワイルドで男前だけどな」
「えーっ!」
『筋肉質で誠実そうに見えるのだ』
『悪くないわよ? モテそうだし』
「元の姿に戻りたいんですよーっ!」
「ふむ?」
『じゃあもう一回唱えてみなさいよ、グルッと回って戻るかも知れないじゃない?』
随分適当な論理に聞こえるが得てしてそんな物だからな。
「はぁ、『変身』、どうですかね?」
「おお、戻った戻った、元通りの変な感じになったぞ、良かったな!」
ほらね。
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です('v')
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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