【連載小説】堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
あらすじ・目次
第三部 六章
リベルタドーレス ~解放者たち~
1392.言行不一致
いや、言い出したのはレイブ、お前じゃん! 興奮しっぱなしで隠そうともしていないレイブに、そんな言葉を面と向かって言える訳も無く、シュカーラはまだ痛む腹を擦りながら小声で呟く事しか出来ない様だ。
「あの時と今は状況が違うじゃないですか……」
怒りと興奮で身体能力が底上げされているレイブが聞き逃す筈は無い。
「はぁ? どこがだよっ? パダンパがやった怪我人だって治してやってんじゃねーか! 同じじゃねーかっ! あっ?」
言いながら自分の目の前で座り込んだままのシュカーラの顎を片手で握り上げたレイブは、もう一方の手でペチペチと何度も頬を叩いている。
「い、いえ…… そうですね、同じです……」
「ったりめーだろっ! 一々講釈並べてるんじゃねーよっ! なあ、ギレスラっ?」
『うむ、レイブの言う通りなのだ』
「だろ? ペトラはどう思う?」
『男の癖に言い訳とか? 普通に無いんだけど!』
「だよな!」
ここで一味を参加させてくるのか……
まあ、問答無用で敵認定から始めたのは悪いのかも知れない。
しかしそれとても里の安全を守ろうとする真面目さゆえの勇み足では?
なによりレイブ自身の発言が一層暴力的だし相手の話を聞く気の欠片も無い様な……
最終的に手を出してるのも言い逃れできない事実な訳だし……
やっぱり他者の行いを自分自身に置換するのってそんなに簡単じゃないって事なのだろう?
とは言え、シュカーラを中心にした獣人達が抗弁を諦めた事で、理不尽なお説教は一段落したかに見えた、が、
『へへん、良いザマだ、醜いキマイラ共め』
頭に出来た見事な瘤を擦りながらのパダンパによる呟きが理不尽で矛盾に溢れた小言の延長を余儀無くさせてしまうのであった。
「お前…… 何なの……」
『え、俺は…… えっとぉ、あっ、あれです! 叔父さんの仰る通り、だなってぇ~、こいつらが全部悪いって事ですよね? 俺もそう思いますっ!』
「あ? ………………あ? あぁ~あぁ~っ!」
『え?』
パダンパの答え、良いも悪いもなく脊髄反射っぽく返したイエスマン発言を聞いたレイブの表情から温度が消えた。
溜息と言うよりわざとらしい嘆きの声を最後に無言のままで見下ろす視線は害虫に向ける物としか言え無い。
『え、あの、叔父さん?』
「あぁ~あぁ~っ!」
『判らないのかパダンパ?』
『ど、ドラゴンの叔父さん、ギレスラ叔父さんでしたっけ? 判らないって、あの、その』
『確かに、あぁ~あぁ~っ、なのだ』
『ええっ!』
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です('v')
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
Copyright(C)2019-KEY-STU
いいなと思ったら応援しよう!
励みになります (*๓´╰╯`๓)♡