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【連載小説】堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~

あらすじ・目次 


第三部 六章

リベルタドーレス ~解放者たち~

1106.東奔と西走


 二日後の朝、学院を旅立つレイブ、ペトラ、ギレスラを見送るメンバーは極々近しいメンバー達であった。
 ラマスと弟子たち、学院長ズィナミ・ヴァーズ、そしてそれぞれの闘竜と獣奴達である。
 メルルメノクは一歩下がって遠慮気味に見送るようだ。

 当たり前の様にペトラの背に跨っているのはニンゲンサイズのアスタロトとテューポーンの二柱だ。
 ヘラヘラしながら干し肉なんか齧ってやがる、いいご身分だこと……
 中身に身内を入れたからか、ズィナミには魔神様のいい加減な態度も一切気にならないらしい。

「頼んだわよレイブ、竜王の目を覚まして無謀むぼうを諭して頂戴、とは言っても実際どうすれば良いのか見当も付かないんだけど……」

『心配要らんぞ、我が付いているのだからな、黒竜だろうが何だろうがお茶の子さいさい、だぞ』

『流石は我が君、格好良いです』

「そうね…… じゃあレイブ、兎に角ハタンガを無事越える事に集中しなくちゃね、良い? 南のきわを山脈に沿っていくのよ、モンスターも少ないと思うからね」

「りょ! まあアスタさんの『反射』もあるし、テューポーンさんの戦闘力は過剰だろうし大丈夫ですよ、それより皆こそ気を付けて下さいよ、サリト周辺には魔物、モンスターが多いって言うじゃないですか」

「こっちも総力で向かうから大丈夫よ、シパイや守備隊達の援護もあるから心配しないで良いわ、でもこの避難が杞憂に終われば良いんだけどね」

「ですね」

 この二日間、学院幹部達とレイブ、アスタロト達で話し合った結果、万が一レイブ達一行が竜王を説得し損ねた場合に備えて、学院の全員でシパイがいるサリトへ避難する事が、ズィナミの英断により急遽決定されたのである。

 竜達がハタンガに攻撃、依然、誰に? という疑問は残ったままだが、まあ攻め込んだ場合、二日前と同程度、しくはそれ以上のモンスターが追い立てられ、規格外のスタンピートが起こる事が予想された為である。
 レイブ達と割かし親しかったシエル女史が見送りに来ていない理由は、今正に移動の準備に忙殺されているからに他ならなかったのである。

『一応私が帰るまでは他の幹部達が侵攻を抑えている筈ですが、あまり時間が掛かると竜王様が独断で動くかもしれません…… 無理の無い範囲でなるべく急いで頂ければ、と……』

 見送りのメンバーの後ろから掛けられたメルルメノクの声にレイブは首を捻りながら答える。

「うーん、大体どれ位の時間が見込めるんだろう?」

『偵察と使者を合わせて二十日程度と言って出て来ていますので…… 私が自我を失うまでに三日、その後二日経過しているので、恐らく後十五日は動かないと思うのですが……』

「そっか、じゃあ十日を目処めどにハタンガを抜ける感じで大丈夫か…… ロードランナーを使えば何とかなりそうだな……」

 白熱した会議の間を縫って、十年ぶりにスリーマンセルの合体スキル、『ロードランナー』が使用可能か調べたレイブである。

 結果はアスタロトが顕現していればそれぞれ発動可能、三者が合体、具体的にはペトラの上にギレスラが乗り、その又上にレイブが重なる事で、更なるスピードアップも可能な事が判ったのだ。
 見た目的には多少不恰好でなんちゃって音楽隊みたいだったが実用性には問題ない。

 体内の魔力、生命力が持つのならば一気に駆け抜ければ数日でハタンガを抜けられる計算になる。
 竜が空を飛ぶ速度と大差無い事を考えると、地上限定とは言え改めて便利で規格外のスキルと言えるだろう。



お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です('v')
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。

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