【1889話】堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
あらすじ・目次
第三部 六章
リベルタドーレス ~解放者たち~
1889.義賊レオニード
往々にして、己の治世に過信した為政者は周囲の言葉に耳を貸さず、時に無謀とも取れる覇道へ舵を切るきらいがある…… 一々言及せずともオーディエンスの皆さんならば軽く二、三十人浮かんだ事だと察する。
種を違えたとしても幼馴染で側近、自他共に認める腹心であったレオニードには、竜王グラム・ランドのそんな愚を見逃す事は出来なかったのだろう。
今、地竜ヴァミスの差し出した頭に堂々と上を向いて答えたレオニードには一点の曇りも見つけられ無い、男子たるやかくあるべし、そんな時代掛かった言葉が浮かぶ。
『で? 何をしでかしたんだ?』
なんだ、この地竜…… 馬鹿なんじゃないか? 何をしたにせよ、そのお蔭で今お前みたいな愚鈍でも生き残っているんじゃないのかっ? 言ってやれぃっ! レオニードよっ! 高らかにぃっ!
『え、だ、だから皆で喰ったんだよ…… 糧食として集められた食い物をさっ…… そうすりゃ無茶な出兵も無くなるだろ? なっ?』
えっ!
『流石は親父ぃっ! 格好良いっ!』
「「流石です、格好良いです」」
絶賛している息子と友人は置いておいて、地竜ヴァミスは首を上げて天を仰ぎ何か優しく遠い目をして呟く。
『あー、まあ、お前がやるのはそんな所、だろうなぁ~』
うん、残念だ、でもレオニードがここまでコソコソ寄って来たのにはもっと立派な理由があるのだからなっ!
『そ、そんな事よりもヴァミスっ! ここに来なかったか? 変なスリーマンセルっ!』
そう、それだよ、それ。
物資の横領についてはちょっとだけ置いておこう。
『変な? さあ、今日こっちに来たのはお前達だけだが?』
『ちっ! やっぱり無視しやがったのか…… 私のナイスな助言を……』
言いながらブッシュを出て裏口前の広場に座り込むレオニードと後ろに従うパダンパとミロブロ、どうやらコソコソするのに飽きたらしい。
因みにミロブロはシェイプシフトで巨大な魔獣型に姿を変えている、こっちのが見慣れているだろうとの判断だろう、こいつ等の方が賢い様だな。
最早隠そうともせずにふて腐れているレオニードに地竜ヴァミスは低音の割と良い声で言葉を掛ける。
『兎に角、竜王様に謝って来たらどうだ? いつも通り、お前が百パーセント悪いんだから』
『なっ?』
『そうだよ親父ぃ、外からより内部からの方が世直しだってやり易いしさっ! レイブ叔父さん達のフォローだって出来るじゃん?』
息子までヴァミスに賛成らしい…… 何か言い返そうと倅を振り返ったレオニードは思い返した様に視線を後続のミロブロに移す、まだ鬣を飾り続けている白いお花が馬鹿にしか見えなくてそこはかと無く辛く感じたからだった。
『ミロンとブロルも同じ意見なのかな?』
「そうですね、ってか悪い事したら謝らないと……」
「泥棒ですもんね、恥ずかしくありませんか?」
『ぐうぅ』
普通の事を普通に言われたレオニードであったが何とかぐうの音だけは出せた、良かった。
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です('v')
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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