【連載小説】堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~
あらすじ・目次
第三部 六章
リベルタドーレス ~解放者たち~
1612.解除 ~リリース~
一頻り笑い捲ったレイブは愉快そうな満面の笑みのままで、再びヴラドに話し掛ける。
「一応確認しておきたいんだけどさ、コレはお前等のスキルじゃ無いんだよな?」
そう言いながら絶賛呟き中のヘビ似の背中を指差した、恐らくコレとはシュカーラの事なのだろう。
「はい、違いますね、彼、どうしたんです?」
澱み無い口調からは嘘は感じられない、超越種であるドラゴンとして生まれ変わった矜持とかだろうか? ドラゴン嘘つかないっ、的な感じである。
聞いた本人、レイブは顎に手を当てて首を傾げ、何やら思案している様だが特段焦った風でも無い。
ここまでレイブの後ろで大人しく待っていたガトが声を掛ける。
「シュカーラだったらアタシが駆けつけた時からずっとこうなのよ? 一応『回復』や『治癒』は掛けてみたんだけどね、全然治らないのよ?」
「ふーん、なるほどな…… 多分これで治るだろ、『解除』」
レイブは自分の世界に入り込んだままのシュカーラの肩に手を置いてスキル解除を唱えた、すると……
「子供の頃は森の中で…… 森? 森か? 茶畑だったかな? いや、茶畑って一体何だ? そもそも茶? 茶ってナニ? えっとぉ…… はっ! ここはっ? 私は今まで何をっ?」
うん、少しタイムラグはあったが無事『解除』されたみたいである、良かった。
レイブは肩に置いた手でポンポンしながら顔を覗き込む。
「大丈夫かおい、シュカーラ?」
「私は…… 一体……」
ふむ、まだ意識がはっきりしていないのだろうか?
レイブは正面に回り込み、両の肩に手を置き直して少し大きな声で再び呼び掛けた、ついさっき知ったばかりのシュカーラのファーストネームで、である。
「おい、確りしろよっ! テオっ! テーオッ!」
「はっ! すみませんおしょうさまっ! いや、お師匠? れ、レイブ師匠!」
「ん? 今、噛んだか? 珍しいな」
「あ、いえ、その…… し、失礼しました」
やはりまだ半覚醒なのだろう、いつもの滑舌ぶりからは俄かに信じ難い大噛みを披露してしまったテオ・シュカーラだが、レイブの指摘の嫌らしさのお蔭か何とか自分を取り戻した様子である。
早速いつもの慎重で時に細か過ぎるきらいもある神経質な視線を左右に配り始めたシュカーラに安堵したのか、レイブの後ろから非難を込めた声音を発するのはガトである。
「ねえレイブ、アンタ今解除したのって若しかしなくても『反射』よね? 一体どーゆーつもりなのよっ?」
レイブはキョトンだ、何を言わんとしているのか皆目ちんぷんかんぷん状態らしい。
「ん? そうだけど? どーゆーも何も用心だよ! ほれ、シュカーラ達に入り口の警備を頼んだからさっ、万が一に備えて一応掛けて置いたんだが? 駄目だったのか?」
なるほど、確かにテューポーンに連れられて坑道の奥に向かう際、余人を近づけない様にシュカーラと彼の配下の毒蛇部隊に指示していたな、その時に保険的に覚えたてのスキルを施していた、と言う事らしい、だがしかし……
お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です('v')
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、
皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。
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