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【1998話】 堕肉の果て ~令和に奏でる創造の序曲(プレリュード)~

第三部 六章 リベルタドーレス ~解放者たち~

1998.異郷

 チンピラ共が箸にも棒にも掛からない愚作、いやテケトーな異世界作りに苦心する中、我々カンストレベルの魔王や魔神は現世うつしよに持つ支配地の整備や充実に心を砕いた。

 具体的には、深海や空中、人が足を踏み入れる事が出来ない高山や地下世界に別世界、仙境や楽園、修験の地を作り上げていたのだ、私はまあ、森の奥や洞窟の最奥とかが多かったかな?
 ヴァルハラとか、地獄とか、天国とか、桃源郷だー、アヴァロンだー、エデンでござるだとかのアレだ。
 この辺になると異世界とかじゃなくて来世とか理想郷みたいに語られたりしちゃってる、言わば現世のシステムに組み込まれる感じで一種の崇拝対象だったりもする。

 何故か? 凄い悪魔が作ったから!
 なのだ。

 鬱蒼とした森の木々を抜けるとそこには異郷があった。
 不思議と謎に満ちる魔女の住処、私はいつの間にか境界を越えてしまったらしい……

 私、観察者がこしらえた現世での異界がどれ程、幻想的で神秘と空想を喚起させ捲り、ファンタジックな夢想を産み出す手助けをしてきた事か…… お礼は結構、非現実なセンスだけ覚えていて欲しい。

 さて、悪魔それぞれの趣味趣向でてんでバラバラに作られた異界だが、共通しているのは出入りが困難にしてある、これだろう。
 この理由は簡単にご想像頂けるのでは?
 なにしろ前述した通り、作った悪魔にとっては住処、つまり家でもあるのだ。
 皆さんの自宅にだってあるのでは? 扉とか鍵とかドアチェーンとか、アレ等と同じだ、最低限のプライバシーは尊重されるべきなのだ。

 国家単位では国境とかもそうだし都市レベルなら堀や城壁、集落を柵塀で囲んだりもする人間ならば自分や仲間の世界を外界とは隔てたがる、個人レベルなら言葉の荒さ、タトゥーやいかついファッション、体臭なんかも障壁の一つなのかも知れない。

 ご理解頂きたいのは悪魔が人間に倣っているのでは無く、逆に人類こそが神と崇めた我々を模している、この一事である。



お読みいただきありがとうございます。
感謝! 感激! 感動! です。
まだまだ文章、構成力共に拙い作品ですが、皆様のご意見、お力をお借りすることでいつか上手に書けるようになりたいと願っています。
これからもよろしくお願い致します。
拙作に目を通して頂き誠にありがとうございました。

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